『めぐりあう日』(C)2015 - GLORIA FILMS - PICTANOVO

日本でも人気を集めた『冬の小鳥』のウニー・ルコント監督の新作映画『めぐりあう日』の冒頭映像が公開になった。不安そうな表情をした女性エリザが、港町ダンケルクで“ある人”のことを知ろうとする場面が描かれる。 生みの親を知らずに育った女性が、出生の秘密を求めて港町で暮らす中で、自身の進むべき道を見つけ出していく様を描いた感動作だ。

『めぐりあう日』/冒頭映像が解禁

本作の主人公は、産みの親を知らずに育った理学療法士の女性エリザ。このほど公開になった映像のエルザは、列車に乗り込み、何かを想いをはせている。ナレーションやセリフはないが、彼女の顔に落ちる影が、彼女の内面と今後の展開を予感させる印象的なカットだ。

続くシーンでエリザは、自身の出生の秘密について専門の機関から調査の結果を聞かされる。その機関はエリザの生みの親と思われる人物を突き止めるが、その女性は名前を公表したり、エリザに会うことを拒んでいる。エリザはただ自分の生みの母について知りたいだけだが、匿名出産をした女性は法律で守られており、エリザはそれ以上、知ることができない。

やがて彼女は、息子とダンケルクの町で暮らしながら、生みの親の行方を探し始める。そんな中、エリザは息子の通う学校で働く中年女性アネットに出会い、これまでの人生や、母に対する想いを見つめなおしていく。

公開された映像は冒頭部分だけだが、本作は全編に渡って、俳優の表情や風景、光の動き、音響が考え抜かれており、物語や登場人物の感情を画面から読み取りながらじっくりと楽しめる作品に仕上がっている。

『めぐりあう日』
7月30日(土)より 岩波ホールほかにて全国順次ロードショー