高橋紗良&広瀬咲楽「サラサラコンビ」インタビュー

ここで高橋紗良さんと広瀬咲楽さんにもインタビューしてみましょう。尖ったスキルを持つ個性派の二人が、お互いをどう見ているのか?そして、これからどんな活躍を見せてくれるのでしょうか?

高橋紗良さん(左)&広瀬咲楽さん(右)

――では、まず自己紹介からお願いします。まず、高橋さんから。

高橋「高橋紗良です。18歳です。いろいろと脚本を書かせていただいています。私は、冷静ではないけれど、前に出るよりも、みんな支えたいと思っています。
私、最初から自信がなかったんです。わざわざパンフレットに書くくらい、自分が嫌いで。でも、わき役としてでも、頑張っていこうと思えたんです。」

――2015年の春公演「明日の君とシャララララ」では中心になる役を演じられましたよね。そこまでわき役、というイメージでもないですが…。

高橋「自分の中では一歩二歩、下がってるんですけどね。まだキャラが固まってないところがあるんですよね…。迷走中なんで!」

――まだまだ模索中、というところでしょうか。では、広瀬さんもお願いします。

広瀬「はい。広瀬咲楽、18歳です。劇団ハーベストの中では、ぐいぐい前に出るよりも、後ろから冷静に一歩引いて見守っているタイプです。昔は2、3歩下がっていたんですけど、今は一歩になりました(笑)。」

高橋「全部新しい体験なのに、居心地が良かった」

――まず、お二人が客演されたそれぞれの作品についてお聞かせください。高橋さんは、平康臣さん脚本・演出の舞台に連続して参加されました。

高橋「平さんの世界観ってすごいんですよ。平さんが書かれたそれぞれの作品は、繋がってるんです!各作品にいろいろいる登場人物、一人ひとりに物語があって…。」

――そういう部分、オタク心をくすぐられますね。個人的にも平作品の大ファンです。

高橋「『ディスクレンジャー』なんて、レンジャーモノですもんね!でも、初めて平さんの作品に出るので、どういう形で稽古をつけていくのか、わからなくて…。

最初、私は受け身で、平さんのおっしゃる言葉が分からないこともあったんです。聞こうかな?とも思いました。でも、挑戦したくて。ハーベストの人たちには相談せずにやってみたんです。

演劇には正解がないから、アドリブで結構OKもいただいたりして。男性との共演自体、これまでなかなかなかったし、ピンクのカツラをかぶったりして、これも新しいし。全部新しい体験なのに、居心地がいいんです。」

――楽しい座組だったんですね。

高橋「2本目の『コトノハ』では、アプリゲームの中の主人公という役どころで、すごく女の子っぽい役なんですよ。しかも、殺陣がうまいっていう役なんですよね。殺陣は今回が初めてなんですけど…。」

――なるほど、これも新しい挑戦ですね。『ディスクレンジャー』でも『コトノハ』でも、可愛らしい女の子、という役どころでした。これもハーベストであまりやらないような?

高橋「そうですね…。もっとかわいくして!ってダメ出しが来ても、それが全然できないんですよ!ぶりっ子ではない、と言われたけど、自分なりのぶりっ子をしてみたら、それがカワイイ、って言われたりして。

自分が思うのと、人から見た時では、違うんですよね。動きとかも、これからもっと研究したいです。もう、悪戦苦闘です。」

広瀬「ピアノと太鼓の掛け合いが芝居として成立している、不思議な感覚」

――広瀬さんは、立石一海さんの音楽劇に相次いで客演されましたね。音楽が軸の作品群でした。

広瀬「そうですね。まず『想稿・銀河鉄道の夜』は、音楽劇に出演したのは初めてで…。自然体のお芝居とも、ミュージカルとも違うんですよね。すごくドキドキして、どうなるんだろう?と思ってたんですけど、音楽が全体をガッとまとめているような…。幻想的な曲も。歌謡曲っぽい曲もあったりして。」

――本当に、音楽性が豊かな作品でしたね。

広瀬「『セロ弾きのゴーシュ』のほうは、ピアノ朗読劇で。これも初めて!また初めてだ!と思ったんです。この作品は、ピアノと朗読が別々じゃないんですよね。

伴奏のメロディーが移り変わるところで場面が変わったり、音楽が盛り上げたら、セリフが湧き上がってくる、とか。お客さんが、新鮮で面白かったって言ってくださると、私も嬉しくて。私も観客として見たみたかったです(笑)。」

――『想稿・銀河鉄道の夜』ではドラムを演奏されていたし、『セロ弾きのゴーシュ』ではパーカッションを担当されましたね。ああいう形で、広瀬さんの音楽の才能が活かされたことには感動しました。

広瀬「『セロ弾きのゴーシュ』での立石さんとの演奏は、完全に掛け合いなんですよ。緊張感と高揚感がすごかったです!ゴーシュのチェロが合わない、っていうのをピアノで表現してくださって、私も太鼓で合わせて、それが芝居として成立していて…。不思議な感覚でしたね。」

広瀬「サラはすごくピュア。本能で生きてる」高橋「広瀬はとことんいく努力家」

高橋紗良さん(左)&広瀬咲楽さん(右)

――もう一つお聞きしたいのは、二人のサラさんが、お互いをどう見ているか、ということなんです。まず、広瀬さんから、高橋さんはどう見えているんでしょう?

広瀬「えー!そうですね…。私、名前が一緒なのに、たかさらのことをサラって呼んでるんです。サラは、脚本とか、自分に出来ることを見つけているのがすごいな…。サラって、頭の中がファンタジーなところがあるんですよ(笑)。」

高橋「ああー、そっか!」

――高橋さん、自分でも納得なんですね(笑)。

広瀬「サラは私にないものをたくさん持ってる人なんです。私は、根本的に根暗で、ひねくれてるところがあって。曲作りでも、すごく暗い歌詞に、ガーンとあげる曲調のを合わせたり。

でも、サラはすごくピュアに感じるんです。脚本とかでも、ファンタジー色の強いものを「ファンタジー!」って出すし。まるで少女漫画みたいな…。私はそうならないんです、好きな漫画も少年漫画派なんですよ。」

高橋「うん、逆だね!」

広瀬「でも、サラは意外なものが好きだったりして、つかめないところが面白いな。本能で生きてる、って思います。だからピュアなのかな?」

――お二人は、かなりタイプが違うんですね。逆に、高橋さんから広瀬さんを見ていかがですか?

高橋「自分も実は根暗なんです!私は、脚本でどうやって形にするかを考えています。広瀬は音楽で表現する…。広瀬は音楽の才能があって…。

音楽の才能って欲しいけど、難しいですね。私、吹奏楽部だったんですよ、6年間やっていて、リズム感もあるはずなんです。広瀬は短い間しかいなかったのに、私より全然リズム感があって。

私も音楽を小さいころから聴いていたり、リズムに合わせてダンスしてたりしたから…。広瀬のことがうらやましい!広瀬は、好きなものはとことんいく努力家ですよね。」

広瀬「それはあるね、私は好きになったらずっと好き!」

高橋「私はなんでも興味があるんです。それでいきなりハマって…。めっちゃ好きー!あ、もういいや…。めっちゃ好きー!もういいや…。って繰り返すっていう。」

――広瀬さんは集中型、高橋さんは拡散型なのかもしれませんね(笑)。

高橋「身体の改革と、中国語を勉強したい」広瀬「エレキギターに手を出したい」

――これから、お二人はどんなことをしていきたいですか?

高橋「個人的にやりたいことはたくさんあるんです。体がうまく動かないから、キックボクシングしたり、スイミングしたり、身体の改革をしたいです。

あとは、萌花が留学するって聞いて、私も語学力を上げたいな、と思って。もちろん英語と、今すごく中国語に興味があって。中国語をやりたいですね。それを脚本や演技に生かしたいと思います。」

――中国語とアクションと聞いて、香港アクション映画に出演する高橋さんが見えました(笑)。広瀬さんはいかがですか?


広瀬「そろそろ上京したいです(笑)。あと、ライブもたくさん出演したいですね。曲も書いたりしたいし、オリジナル曲をもっと作りたいです。

これまではアコギだったけど、エレキギターにも手を出したいし…。友達に、エフェクターオタクの人がいるんです!こだわったら、ちょっと楽しそう!作曲の幅も広がるかな、と思います。」