先日、子ども支援の国際NGOセーブ・ザ・チルドレンにより、「G20子どもの豊かさランキング」が発表されました。

同ランキングでは、G20参加の19ヶ国の子どもの豊かさを、8つの分野ごとに比較して総合的に評価。
今回の発表では、所得、雇用、ジェンダーの平等の分野で最高得点だったドイツが前回同様に1位を獲得。2位にはフランスが、そして、3位には日本がランクインしました。

子どもの貧困、問題山積みの日本がなぜ?

「子どもの豊かさで日本が3位」

G20の他の高所得国と日本を比べると、子どもの死亡率や肥満率、若者の失業率、そして人口10万人あたりの殺人発生件数や交通事故死者数が低くなっており、保健分野で1位、雇用分野で2位、安全分野で3位という結果に。

生活のしやすさという点での豊かさを感じていることがわかります。

しかし、この結果に驚きを感じる人もいるのではないでしょうか。

というのも、日本の状況と言えば、6人に一人の子どもが相対的貧困の状態にあると報じられたり、また、ひとり親世帯の子どもの貧困率は、先進国で最悪の水準となっています。

国内に目を向けると問題は山積。一見よく見える数字の裏側には、課題があるものです。

裕福な家庭の子ほど不安、鬱に

今回のランキングでは、GDPが高いにも関わらず、豊かさで中位~下位となった国があります。

GDPの高いアメリカやサウジアラビアは、それぞれ9位と15位に低迷。所得の高さが子どもの豊かさにつながっていないことが、ランキングにより明らかになっています。


アリゾナ州大学心理学教授のスンニャ・ルサー博士は、裕福な家庭の子どもと自殺に関して研究を行っています。

博士の調査結果によると、平均世帯収入が20万ドル以上の家庭の高校生の方が、不安や鬱を訴えることが多いことが判明。その数は、全国の平均よりも2、3倍も高い確率とのこと。

その理由として2つの要因があると分析。

1つ目は、富裕層の親からのプレッシャーが強く、いろいろなことで成功しなければならないと感じていること。
そして、もう1つは、富裕層の子どもの方が親との距離を感じているのです。

所得の高さという数字からは読み取りにくい、子どもの幸せがあるのです。

貧しい子、成績が悪い子にも、意外な才能「キフテッド」

見た目では判明しにくいという点では、「ギフテッド」という言葉をご存知でしょうか。