『家族はつらいよ』 (C)2016 「家族はつらいよ」製作委員会

今年3月に公開された山田洋次監督の映画『家族はつらいよ』の続編の製作が決定した。平田家の面々(橋爪功・吉行和子、西村雅彦・夏川結衣、中嶋朋子・林家正蔵、妻夫木聡・蒼井優)が再び集結するほか、山田組初参加となる豪華キャストが出演するという。

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長年連れ添った妻が、突然“熟年離婚”を切り出したことで、ひとつ屋根の下に暮らす家族が右往左往する姿を描いた人情喜劇『家族はつらいよ』は、3月に公開され観客動員人数119万人、興行収入13億円を突破するヒットを記録した。

山田監督は「40年以上も前になるけれども、新宿の映画館で『男はつらいよ』第1作を、観客が大きな声を出して笑っていたのを昨日のことのように覚えています。『もっともっと作ってくれ、俺たちまだまだ観てやるからな』という声がそのとき、お客さんから聞こえたような気がしました。そして前作『家族はつらいよ』を観たたくさんの方から『面白かった、これはシリーズになりますね』と言って頂きました。それは『男はつらいよ』をつくった時と同じでした。今回もそんな声に後押しされるような気持ちで作ろうと思います」と決意を明かす。

さらに「前回は“熟年離婚”がテーマでしたが、今回のテーマは、“無縁社会”です」と話し、「平田家の家族はしょっちゅう喧嘩をするし、家族なんて面倒臭いなぁと思っているんだけども、ある登場人物の悲しい人生、昔は格好良くて、女の子からもモテ、一生懸命働き、順調だったはずの男が、バブルの時代を越えて、どんどん生活が苦しくなり、滑り台を滑るように最後まで行ってしまう、そんな悲しい“死”を目の当たりにすることで、自分たちの幸せに改めて気づき、家族が新たな絆を作っていく、そんなお話です」と説明。

「喜劇映画では“死”を描くことはタブーだけれども、あえてそのタブーに挑み、その“死”がもたらす、滑稽でバカバカしい大騒ぎを丁寧に描いてみようと思います。観客は笑いながら、大笑いしながら、格差社会の重苦しさにもふと思いを馳せてくれればいいなと思います。笑える映画を作ることは昔からのぼくの夢です。笑って笑ってシャツのボタンがちぎれてしまうような、そんな映画こそ作りたいんです」と語る山田監督。本作は、8月6日(土)にクランクインし、9月下旬にクランクアップ。12月に完成し、2017年初夏に公開される予定。

『家族はつらいよII(仮題)』
2017年初夏全国公開予定

『家族はつらいよ』
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発売・販売元:松竹