そうです。例えば、家来や兵士の役の人は、自分は横にいるこの人よりも、階級が上なのか、下なのか。それを考えることによって、役の上で指示を出すときも、言い方や動きが変わってきますよね。

皆、貪欲というか、ストイックというか。描かれていないお話を、自分の中で作って、その役に取り組んでいるんだって、すごく感じます。演劇界ではそれが、当たり前なんだと思います。私にとっては初めてだったけど。。

だからといって、“台詞を覚えて、それだけを言う”っていうのは、ダメだと分かってます。とにかく台詞を身体に入れて、立ち稽古をしたときに、相手の人の台詞に合わせて、自分の言い方を変えてみたりしました。

同じ台詞でも日によって、強く“バンッ”と言ってみたり、自分の中に“グッ”とためて言ってみたり。チャレンジしてみようっていう気持ちが出てきました。

ーーでも、お稽古だけでこれだけのことを感じて、変化があったということは、幕が上がってからは、さらにいろんな変化があるんでしょうね。

絶ッ〜対、あると思います。大まかな動きや、台詞の言い方は変えずにいかなきゃいけないけど、その台詞を言うための“エネルギーの出し方”は、どんどん変わっていくんじゃないかな。

ーー“台詞の言い方”というと、『王家の紋章』はコミックが原作で、例えば「〜だわ」のような、コミックならではの独特な言い回しがありますよね。

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