もう一品、人気が高い料理を出してもらった。
「タンシチュー」(680円)だ。
この料理は、フレンチが得意としている。が、新橋のこの店のタンシチューはフレンチのそれではない。ゆでたんと同じ出汁で4時間かけて煮込んだ後、トマトソースでさらに煮込んでいるというのだ。そのためフレンチでもなければ、イタリアンでもないタンシチューに仕上がっていた。
それもそのはず、松永さんは、これまで和食、フレンチ、イタリアンの腕を磨き、「クルーズクルーズTHE GINZA」などで総料理長をつとめてきた経験の持主。
これまで培ってきた和食、フレンチ、イタリアンの技術を要所要所に取り入れることで、他所では出会えない牛たん料理を食べさせてくれる。
実はこの店はランチも営業している。タンシチューは「夏野菜炭火焼き 牛たんシチュー」というランチメニューで提供している。
炭火で焼いたズッキーニ、オクラ、カボチャが盛られ、味噌汁、麦飯がついて980円。
近年麦飯は、便秘やダイエット効果が期待できることから、脚光を浴びている。おいしくて、健康的であることから、女性客がこの料理を注文するのだそうだ。
夜はバケットがついたタンシチューを、ワインと一緒に愉しませてくれる。
「『上たん 霜降りカルビ』も食べてください。酒のアテに合うと思います」
料理名を見ると牛肉の部位のカルビもついているような気がするが、そうではない。脂がのっていることから、「上たん 霜降りカルビ」と命名。しかも2日間熟成させることで、味がのるのだそうだ。
かなり厚くカットしてあるので、食べごたえがある。
自家製の柚子胡椒、手作りの白菜の漬物もついて、1枚580円。