子どもが伸びる遊びは、手ぶらでできる!

――おすすめの遊びなどはありますか?

箕浦:3歳くらいの子でしたら大人から離れられない分、今しかできない親子遊びがとても大事です。

たとえば毎日のお散歩や追いかけっこやかくれんぼ、泥遊び、砂遊び。特に泥遊びはすごくいいですよ。泥団子をつくるときは、自分で触って固さを感じることで手先の発達につながりますし、茶色一色だけれども自由に形作ることができるので、子どもの創造意欲を引き出し、無限の遊びに繋げていくことができます。

今の子は、泥遊びの経験がないのか、汚れることを嫌う子がたくさんいます。泥だらけになる中で、汚れることや菌への耐性もついていきます。
最近はすぐに風邪を引いてしまう子が増えている気がしますが、そのような菌に強くなるためにも日常生活で過剰に「除菌、除菌」としないことが重要ではないかと考えています。

あとは昆虫採集や秘密基地作り、ザリガニ釣りなど……例を挙げたらキリがありません。

ザリガニ釣りは手ぶらで行って、その場にあるもので釣りの材料を作るのもおすすめです。工夫すればエサなしでもたくさん釣れるんです。葉っぱをグルグル丸めて垂らすと、ザリガニがエサだと思ってつかんでくる。答えはないから自分たちで色々工夫していくことで、 親子で夢中になれますし、 考える楽しさを共有することもできます。

虫取りなどもそうですが、釣ったあとは「持って帰るか、 逃がすか」の問題が出てきますよね。 花まる学習会の野外体験でも、 都会ではなかなか捕まえられない量の虫を採り、 持って帰ろうとする子がいます。もちろん、 大切に育てるという意味で持って帰らせることもありますが、 大量に捕り過ぎた場合などは「 この虫さんにもお父さんとお母さんがいて、 ここから連れていかれてしまったら悲しいと思うんだよね。 どうする?」と問うこともあります。

幼児期の子どもは、まだ無知であるが故に、 時に残酷なこともあります。 このような場合の対応として明確な答えはないのですが、 少し考えさせることも必要な場合があるのです。その上で、 子どもたちが納得できる形で終われるようにしています。

 

便利アイテムは必要ない!?「不自由」のメリット

――そのほか、旅行で親が心がけたほうがよいことはありますか?

箕浦:「道具は完璧にはそろえないこと」です。ちょっと不自由なぐらいが実はちょうどいい。あとは子どもにやらせるといいでしょう。