4:しかし囚われすぎてはいけない

しかし、破局後にしてはいけないこともあります。それは、別れた相手に対して関心を持ちすぎること。

20歳前後の女性500人に行った、破局後のFacebook利用に関する調査では、別れたパートナーのFacebookページをチェックするのに時間をかける人ほど、破局の精神的ダメージが長引き、自分自身の成長に結びつけられていなかったのです。

逆に、別れたパートナーと完全に関係を絶つことにも注意が必要。この研究では、パートナーとFacebook上の“友だち”ではなくなることは、相手を謎めいた存在にし、かえって関心を持ちやすくしてしまう、とも指摘しています。

「愛情」の対義語は、「憎しみ」ではなく「無関心」。なるべく早く、元パートナーに無関心になることが、前に進む一番の方法なのです。

5:破局は脳にとっての“快楽”?

「無関心」が破局のダメージを減らすもっともよい方法である、ということを示す研究がもう一つあります。

2010年の神経生理学に関する実験では、別れた相手を忘れられない男女を対象に、友人・顔なじみ程度の知人・元パートナーの写真を見ている状態で、それぞれ脳のスキャンを行いました。

すると、元パートナーの写真を見ているときに、参加者の中脳にある腹側被蓋野がもっとも活発になったのです。この領域は恋をするときや報酬を前にしたときなど、快楽を生む活動によって活発化する部分です。

ただし、その反応は時間とともに風化するそう。元パートナーを思い起こさせるものを見ないようにすれば、やがて消えていきます。