文房具本には不思議な視点から書かれた
ものが多い…
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時を同じくして、鉛筆が主役となったものが
もうひとつ私のもとに舞い込みました。
こちらは書籍です。
題名は「考える鉛筆」(小日向京 著、アスペクト出版)
まず、帯の文言がすごい。
“何ひとつ役に立たない、すばらしき鉛筆大全”
確かに、この本のことを的確に表している…
文房具の記事を書くのに
500文字も演劇のことを書いてしまった
宇井野京子からしてみると人事には思えません。
内容は著者のこれでもか、という鉛筆愛に満ちた
検証も含めたエッセイです。
面白いのは、どこにも豆知識的な蘊蓄が書かれていないこと。
今日のような時代には
やれ鉛筆はいつ発明された、とか
昔はこんな鉛筆があったんだ、とか
情報公開的な内容が求められがちですが、
この本はそこに堂々と、
そんなこと知らんでもいい。それより、鉛筆使うと
こんな気持ちにならない?
削るとこんなに面白くない?
こうやって書くとこんな仕上がりだよ?
という攻めで一冊書き上げてしまっている。
一見穏やかな表情をしたいるこの書籍ですが、
実はかなりアグレッシブな性格をはらんでいます。