ルームエアコン「霧ヶ峰」の新製品

三菱電機は8月23日、ルームエアコン「霧ヶ峰」の「FZ」と「Z」の2シリーズの新製品計18機種を10月下旬から順次発売すると発表した。同じ部屋にいる大人と子どもの温度感覚を見極める世界初の機能を搭載しているのが特徴だ。

三菱電機静岡製作所の鈴木聡所長は、冒頭のあいさつで「少子高齢化にともなう家族構成の変化や住環境の変化により、生活者のライフスタイルや価値観は多様化している」と説明し、「新製品では、お客様の価値観やライフステージといった変わっていくものに注目した。豊かな暮らしを実現すべく、家族一人ひとりの快適と高度な省エネの両立に今後もまい進する」と述べた。

手先や足先の温度変化を検知する赤外線センサー「ムーブアイ極」に加え、画像解析のノウハウを応用して新開発した新アルゴリズムを搭載したマイコンで、身長や姿勢の違いの判別を実現。これまで不可能だった大人と身長約75cmから130cmの子どもの温度感覚の違いが判断できるようになった。

さらに、同じ室内で異なる温度空間を実現する独自の送風システムを採用。家族全員が快適になるために必要な最大3℃の体感温度の差をコントロールし、大人と子どもを同時に快適にできるようにした。温度状況に応じて冷暖房が自動的に運転し、高齢者の熱中症などを防ぐ「みまもり機能」も備える。

省エネ技術では、圧縮機を駆動するインバーターに低損失パワー半導体モジュール「フルSiC DIPIPM」を搭載したことを中心に、省エネ性能の指標である通年エネルギー消費効率(APF)を数%向上させたという。

ラインアップは、上位モデルのFZシリーズが4kWから9kWまで6機種。価格はオープンで、税別の実勢価格は、32万8000から44万8000円前後の見込み。一方、Zシリーズは、2.2kWから9kWまで12機種で、税別の実勢価格は21万8000円から39万8000円前後の見込み。