Good Comingと松坂桃李(左から2番目)

新人ユニットGood Coming(通称グッカミ)の楽曲をテーマにしたショートフィルム『グッドカミング ~トオルとネコ、たまに猫~』に、期待の若手俳優・松坂桃李が主演している。共通の知り合いを通じてグッカミのライブで知り合い意気投合、「一緒に何か作れたらいいね」と話していた矢先、グッカミの楽曲の世界観からショートフィルムを作るという試みが実現。新しいコラボレーションを経験した松坂桃李とグッカミの桐明孝旨(ボーカル)、原口知之(ギター)、金井田健太(DJ、キーボード、ベース)の4人に話を聞いた。

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本作は、夢を失いかけているイタリアンの見習いコックのトオル(松坂)が、一匹の捨て猫を拾ってきたことで、もう一度夢に向かって歩き出す姿を描いたハートウォーミングな物語。「等身大に近い」という役柄に挑んだ松坂は、自身の学生時代を思い出しながらトオルを演じたそうで、「映画の最初で、つまらなそうに料理を作っている感じとか、夢に近づけずに煮え切らない感じは共感しました」とふり返る。

映画の元になったのは、本作のプロデューサーが前々から注目していたデビュー前のグッカミの楽曲。彼らの前向きな応援ソングをヒントに本作のストーリーが作られ、“明日への希望”というテーマに添った新曲「明日に」が書き下ろされた。原口は「僕らも迷って迷って、ようやくCDを出せるようになれた。そんな自分たちがたどってきた道を曲にすればいいと思ったんです。頑張ったらいつか光がさす、そんな希望を曲にしました」と語り、松坂は「どの撮影のときもそうなんですが、メンタル的に折れそうなことが何度かあるんです。そういう時にグッカミさんの曲を聞くと、もう一度頑張ろうかなって思えるんですよね」。ちなみに、グッカミのメンバーも映画に出演。松坂の先輩を演じた桐明は「トオルが、真剣に夢を持ちだしたときから、顔つきが変わったのは凄いなぁと思った」と松坂の演技力に感心した様子。また金井田は拾ってきた猫が翌日目覚めると女の子に…? というファンタジックなストーリーに惹かれ「トオルのような経験をしてみたい!」と語った。

松坂は、撮影前に猫アレルギーであることが発覚し、「ちょっと大変でした(苦笑)」とハプニングもあったが、「特別な苦労もなく、楽しんで撮影に挑めた」とも。「ラストシーンが好きで気に入っているので、エンドロールが終わった後に描かれるトオルの“その後”も見逃さないでほしい」と見どころを伝えた。

『グッドカミング ~トオルとネコ、たまに猫~』

取材・文・写真/新谷里映

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