生まれ変わった東急プラザ渋谷にオープンする新業態カフェ「Pepper PARLOR」

東京・渋谷に12月5日にオープンする「東急プラザ渋谷」。一足先に開催された内覧会で注目を集めたのが、ソフトバンクロボティクスの人型ロボット「Pepper」が接客する新業態カフェ「Pepper PARLOR」だ。

2015年3月の閉館を経て、生まれ変わった「東急プラザ渋谷」。ターゲットを若者ではなくあえて大人に設定することで“新しい渋谷像”の提案を目指す。その狙いを象徴するのが、5階の「シブヤライフラウンジ」だ。

このフロアでは、投資信託や保険、健康などをサポートする店舗がそろい、フロア全体でライフスタイルをトータルサポートできるようになっている。その中で「Pepper PARLOR」は中心に位置し、世界の国をイメージしたワッフルやドリンクなどを楽しむことができる。

ソフトバンクロボティクスの蓮実一隆取締役は、「Pepperは2014年に誕生し、今年で5歳。おかげさまで街でもよく見かけるようになったが、『そろそろ新しいことしないのかな?』と考えている方もいらっしゃる。今回のカフェは、まさにそうした取り組みで、新しいPepperとのコミュニケーションをお見せできると思う」と意気込みを語った。

Pepperがこなす業務は二つ。まずは、メニューの注文受付。訪日観光客のニーズを踏まえて、多言語に対応する。二つ目は、来店客とのコミュニケーション。予約制の特設シートを設け、搭載した占いやゲームのアプリを一緒に楽しむことができる。

カフェで働いているのは、Pepperだけではない。Pepperより小型でダンスなどの機敏な動きが得意な「NAO」、AI掃除ロボット「Whiz」なども活躍している。蓮実取締役によると、“第4のロボット”も近日中に店舗に登場する予定だという。

「Pepper PARLOR」は、店舗プロデュースに著名なブランドプロデューサーの柴田陽子氏、内装デザインに森田恭通氏、店舗のグリーンプロデュースに尾藤祐子氏など、錚々たるスペシャリストが名を連ねている。

柴田氏の「日本のこれから先を想像できるような場所になれば」というコメント通り、人間とロボットの共存を強くイメージした仕掛けが随所に散りばめられている。オープン後は、単なる客寄せパンダではないPepperの活躍を目にすることができそうだ。(BCN・大蔵大輔)