マーゴット・ロビー

『バットマン』や『スーパーマン』をおくりだしてきたDCコミックスの作品に登場する悪役たちがチームを組んで活躍する『スーサイド・スクワッド』の公開を記念して、先ごろ、恋愛中毒で凶暴なキャラクター“ハーレイ・クイン”を演じたマーゴット・ロビーが来日した。

『スーサイド・スクワッド』/その他の画像

映画は、死刑や終身刑を宣告された悪役たちが、減刑と引き換えに、自殺に等しい任務を遂行するため“スーサイド・スクワッド(自殺団)”を結成し、極悪なまま、“悪人にしか倒せない敵”に挑む様を描いたアクション・エンターテインメント。どんな難敵でも撃ち殺す超冷酷なスナイパー“デッド・ショット”や、ワニのような皮膚をもつ怪力男“キラークロック”、人間発火装置“エル・ディアブロ”など強烈なキャラクターが次々に登場する。

本作でロビーが演じた“ハーレイ・クイン”は、ハーリーン・クインゼルという犯罪者専門の精神科医だったが、凶悪な犯罪者“ジョーカー”に出会ったことで人生が一変。劇中では悪党集団のバトルと平行して、野心に満ちていた医師ハーリーンが、凶悪な美女“ハーレイ・クイン”になるまでも描かれる。「デイヴィッド・エア監督は、キャラクターのもつ“幅”を見極める時間をしっかりと用意してくれましたし、それぞれの登場人物に命を吹き込んでくれました。本作にはたくさんのキャラクターが登場しますが、弱点や、何を証明したいのか、何を恐れているのかがキャラクターごとに表現されています。そのすべてをちゃんとわかった上で演じることができたのは、監督のおかげですね」

中でも、ハーレイ・クインはとりわけ多面的で、様々な表情をもつ予測不可能な女性だ。ロビーは「自然発生的で、次に何をするかわからないところに人々は魅力を感じている」としながらも、「その瞬間、瞬間でリアクションしているだけのキャラクターではない」という。「彼女は、かつて精神科医だったという背景があるので、実は戦略的な側面があります。彼女は、精神的な病についての理解がありますし、人間の性格やクセ、犯罪者の傾向も理解しているので、自然発生的に行動しているように見えても、常に計算している部分があり、いつもその瞬間に何が起こっているのかを見極めて、その場から逃げ出す方法や、相手を操る方法について考えているんです」。ロビーの解説を頭の片隅に置いて映画を観ると、確かにハーレイ・クインは天真爛漫に振舞っているように見えて、相手の様子を観察したり、ワザと隙を見せて相手をコントロールしようとしているのがわかるはずだ。

とは言え、劇中の彼女の行動は“凶暴”そのもので、ロビーは「演じるのはすごくすごく爽快だった!」と、満面の笑みを見せる。「いまは役者として、みなさんの前に出ることが多いので、行動に気をつかわないといけないし、外出する時には自分の発言や格好を気にしないといけないので、演技とは言え、気をつかわずに、現実の世界ではなかなかできない行動ができる役を演じるのは、本当に爽快でした!」

『スーサイド・スクワッド』
9月10日(土)全国ロードショー