湘南きな粉と黒蜜がからむ、絶品ソフトクリーム

湘南きな粉を使ったデザートをもう一品食べることにした。北海道は日髙牧場の牛乳に、湘南きな粉を練り込んだソフトクリームを使った「黒蜜きな粉 ソフトクリーム」(530円)だ。

ソフトクリームの上にきな粉をかけ、黒蜜をたらした秀作である。

乳脂肪が高い牛乳を使っているのに、きな粉の香りと風味をまったく殺していない。濃厚。まったりと舌にまとわりつく食感が心地よい。

きな粉なんて、どれも同じだと思っていたが、香り豊かなきな粉があることを初めて知った。

湘南きな粉を使った安倍川餅を食べてみたいものだ。きな粉をまぶした安倍川餅は、いったいどんな味なのか。その話を齋藤さんに伝えたところ、「やってみたいですね」と言ってくれた。

芳しく焼けた餅に、和三盆が入った湘南きな粉を付けると、どんな安倍川餅になるのか。ぜひ食べてみたい。

なお、10月中旬から、「こまちどら焼き」(680円)を販売する予定。

生地に湘南きな粉を練りこんで焼いたどら焼きだ。ふつうのどら焼きとパンケーキの中間ぐらいのサイズになるという。

こまち茶屋で懐かしいものを見つけた。ホールの女性が着用していたエプロンが、田舎の祖母が愛用していたモンペ柄だった。

岡崎桃子さん(右)と根本帆乃香(ほのか)さん

岡崎桃子さんと根本帆乃香(ほのか)さんにモンペを知っているかと聞いたが、ふたりとも首を横に振った。

この秋鎌倉で、日本人で良かったと思えるひとときをみつけてこよう。今まで知らなかった食材や香りとも出会えるかもしれない。

神奈川県鎌倉市小町1-6-15 i-ZA鎌倉2F
0467-38-7101
平日10時~17時30分(LO17 時)、土日祝10時~18時(LO17時30分)
無休

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。