バンコク交響楽団 バンコク交響楽団

今年で15年目を迎える「アジア オーケストラ ウィーク 2016」が10月4日(火)から7日(金)まで、宮城県多賀城市の多賀城市民会館(10月4日(火))と東京・初台の東京オペラシティ(5日(水)~7日(金))にて開催される。

「アジア オーケストラ ウィーク 2016」チケット情報

オーケストラの来日と聞くと欧米の交響楽団の印象が強いかもしれないが、このアジア オーケストラ ウィーク(AOW)をはじめ、近年ではアジア各国で人的な交流、国境を越えての公演が数多く行われ、著名な指揮者を招聘するなどもしてレベルアップが図られてきた。

AOWは文化庁芸術祭の主催で2002年に始まり、アジア太平洋地域各国から毎年、プロフェッショナル・オーケストラを招いてきており、これまでに15の国から45ものオーケストラが参加してきた。

15年目を迎える今年は、AOWがスタートした年に初めて来日を果たして以来、2度目の参加となるタイのバンコク交響楽団とこれまで参加回数1位を誇る韓国から、チャンウォン市立交響楽団が来日。ホスト・オーケストラを、初参加となるセントラル愛知交響楽団が務める。

バンコク交響楽団は、2002年の第1回AOWへの参加をきっかけに日本をはじめ海外との積極的な交流をスタートさせてきた。10月4日(火)の初日は“復興支援コンサート”として、セントラル愛知交響楽団とバンコク交響楽団の一夜限りの競演が実現! ドヴォルザーク「交響曲 第8番 ト長調 作品88」の合同演奏が行なわれる。

チャンウォン市立交響楽団はこれまで韓国国内で音楽祭に数多く参加、多くの奏者を必要とするシェーンベルクの大曲「グレの歌」を韓国で初演するなどの実績を残してきた。今回来日するパク・テヨンを常任指揮者に据え、さらに海外からも世界的な指揮者を招聘し、精力的に活動。チャイコフスキーの悲愴、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲と堂々の名曲プログラムを披露。アジアの俊英、キム・ボムソリにもぜひ注目してほしい。

セントラル愛知交響楽団は首席客演指揮者・齋藤一郎の指揮で芥川也寸志 交響三章「トリニタ・シンフォニカ」などを演奏する予定。タイ、韓国、そして日本、それぞれの伝統と文化を受け継いだオーケストラの調べに耳を傾けてみては?

文:黒豆 直樹

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