のぶみ:それに加えて、スマホを見る回数が多いときは、不安とか心配とか孤独とか、ネガティブな感情を持ったときだという話もありました。

僕も、家にいる時間が長いので、時間を決めて家でスマホを見るのをやめてみたんです。それでわかったのは、スマホをやめるのにはコツがあって、「見えないところに置く」こと。そうすれば、つい手に取っちゃうのを防ぐことができました 。

おばあちゃんに学ぶ、「好き」のバロメーター

のぶみ:じつは、いろいろ調べているうちに面白い説を見つけたんです。
子どもの中で、「お母さんがどのくらい遊んでくれたか」がカウントされていて、それが「好き」のバロメーターになっているというものです。

子どもがみんなおばあちゃんのことが好きなのは、おばあちゃんは来たら遊んでくれるから。だからカウントされまくるんです(笑)。実際に来てくれるのは数カ月に1回だけだとしても、来たら遊んでくれるから、また好きになるんです。

一方お母さんは、いつも一緒にいるけど「これはダメ、あれはダメ」って言ったりするわけです。そうするとお母さんが嫌いになる。

子どもにしてみれば、それって当たり前のことなんです。子どもは遊んでくれるお母さんが好きなんです。

この絵本でも、この子は、ブロックが完成したのにお母さんに「わぁ、すごいね」って言ってもらえなかった。それは重大なことなんです。
女の人が髪切って新しい服着てお化粧してデートに行ったのに、いきなり「じゃあ行こうか」って言われるようなものですよね。そりゃあ怒りますよね、「なにか一言ない!?」って(笑)。

ママの「好き」が持つパワー

――絵本の中の「ママね、かんたろうが おもってるより ず~~っと、かんたろうの ことが すきなのよ」という言葉、素敵ですね。

のぶみ:お母さんの一番大事な役割って、「あなたが大好きよ、あなたが大嫌いって言ってもあなたが大好きよ」って言い続けることなんですよね。そうすると子どもは安心するんです。

安心した子は外に行って友達を作ろうとするし、友達にやさしくしようとするんです。お母さんがやさしくしてくれたから。安心してる子の方が挑戦できる子になるんですよ。反対に愛されていると実感できないと、自信のない子になる。

子育てって、面白くすればいいものだと思うんです。

怒るのが愛情だからっていうのは子どもには通用しない。それが分かるようになるのはずっと先、その子がお母さん、お父さんになってからですよね。