指導の中で感じる歓び~アカデミーへの期待~

-小中学生を指導することの魅力は?

田幸:入会後数ヶ月の練習を重ねることで新たにこの選手にこんな力があったのか!と発見したときは嬉しいですね。

特に中学生は身長も体重も骨格も筋肉も大きく変わりますし、それに伴って得るものもあれば失うものもありますが、可能性が広がっていると感じながら指導できることはやりがいがあります。

また走ることだけでなく、子どもたちの考え方、取り組む姿勢、人前での発言力など、人間的にも成長していることを実感できるのは非常に嬉しいです。

一方で、提供するトレーニングの中で何が良くて何が課題なのか、続けていく部分と改善していく部分を常に考えながらプログラムしていきたいと思います。

まだまだ結果が出るのは先のことで、正直手探りでやっている部分は多いです。

でも、いつかこのアカデミーから世界で戦える選手を輩出できることを目標に真摯に子供たちと向き合って成長させていきたいと思います。

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今回、実際にU-12U-15のトレーニングを見て、参加する選手・子供たちの表情が本当に真剣で、楽しそうに取り組んでいる様子が強く印象に残った。

U-15の選手は目標を明確に持っているためトレーニングへの真剣さを強く感じたし、U-12の子供たちは走る以外にも、跳ねたり、飛んだり、投げたり、と様々な動きの組み合わせを楽しみながら取り組んでいた。

もちろんメニューの一つ一つについては何を狙ったトレーニングであるのかは明確であったし、雨で予定通りにトレーニングができない場合でも臨機応変に対応するコーチ陣の引き出しの多さも、コーチ陣がトップ選手として活躍してきた経験が活きた強みだと感じた。

まだスタートして間もないDeNA Running Clubアカデミー。ここでトレーニングを積む選手がこの後、どうなるかは、もちろん分からない。

トレーニングの結果については、いい結果が出ることもあるし、そうじゃないときもある。

しかし、これまでの陸上競技の指導方法とは一線を画したU-12とU-15というカテゴリーによる一貫した縦割り指導は日本の長距離界強化に向けた大いなる挑戦でもある。

DeNA Running Clubアカデミーの今後に期待したい。

2017年度新規入会U-15セレクション、11月28日より募集中。
詳細は「DeNA Running Club」アカデミー ホームページにて。

※本記事は第2回です。第1回【ランニング】小中学生対象に世界で戦える人材を育成!「DeNA Running Club」アカデミーの挑戦 VOL.1 U-15【インタビュー】 DeNA Running Clubアカデミーがスタートした背景と目的とU-15の育成について掲載しています。

DeNA Running Clubアカデミー U-12の詳細は公式HPをご覧ください。

DeNA Running Clubアカデミー コーチ
U-15 田幸寛史(ヘッドコーチ)
U-12 柴田尚輝(育成普及コーチ)

1980年9月5日生まれ 長野県出身(明治大学卒)。世界選手権パリ大会20km競歩 日本代表、アジア選手権20km競歩 金メダル、日本インターカレッジ10000m競歩 2連覇、関東インターカレッジ10000m競歩 3連覇。アジアジュニア選手権10000m競歩 銅メダル、国民体育大会 少年男子共通5000m競歩 優勝。現在はNRC(西田ランニングくらぶ)にてランニングコーチ、明治大学体育会競走部 競歩コーチを務め、ジュニアから市民ランナー、トレイルランナー、シニア世代、アスリートまで幅広くランニング・ウォーキングの指導にあたる。