広島の32年ぶり4度目の日本一か、日本ハムの10年ぶり3度目の日本一か。『SMBC 日本シリーズ 2016』が今週末、プレーボールの時を迎える。

『SMBC 日本シリーズ 2016』チケット情報

広島ナインは来るべき決戦へ向け、新たに決意を固めたことだろう。10月18日、黒田博樹が今季限りの現役引退を表明したのだ。25年ぶりにリーグ優勝を果たした満足感と、9回を投げ切れなくなった歯がゆさを引退の理由に挙げていたのも、いかにも黒田らしい。男気を見せ、昨季古巣に復帰して以来、プロとしての姿勢を示し続けたベテラン右腕の決断に、モチベーションを高めないチームメイトではない。「黒田さんを日本一で送り出す」と誓っているはずだ。

ジョンソン、野村祐輔、黒田の3本柱、今村猛、ジャクソン、中崎翔太の勝利の方程式は磐石。1番・田中広輔が12打数10安打、驚異の打率.833をマークし、『クライマックスシリーズ』MVPを獲得すれば、4番・新井貴浩、6番・エルドレッドも勝負強さを発揮。『CS』はバットが湿った菊池涼介&丸佳浩のキクマルコンビ、鈴木誠也も『日本シリーズ』には調子を取り戻しているだろう。

対する日本ハムも負けてはいない。二刀流・大谷翔平が『CS』第5戦では守護神としてマウンドに立った。DHを解除してのリリーフ登板で日本最速記録を更新する165kmストレートと150kmフォークを連発し、漫画の世界のような活躍を見せた。守護神・マーティンの出場が微妙なだけに、大谷の“三刀流”が『日本シリーズ』で見られるか、注目が集まる。

大谷とともにふたケタ勝利を挙げた有原航平、高梨裕稔、増井浩俊と先発が揃う。打に目を移せば、打率.333・2本塁打・5打点で『CS』MVPに選出された4番・中田翔、2ホーマーの本塁打王・レアードと、主軸が好調を維持する。リードオフマン・西川遥輝、5番・近藤健介も当たっている。

広島だけではない。日本ハムナインにもモチベーションがある。引退を発表した武田勝のために、最後の花道を作ろうと燃えているのだ。

『SMBC 日本シリーズ 2016』は、10月22日(土)・23日(日)・29日(土)・30日(日)にMAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島、25日(火)~27日(木)に札幌ドームにて開催。全日程とも10月20日(木)午前10時より一般発売。プレミアムチケットの争奪戦がプレーボール!