会場が暗転、拍手と歓声、期待値フルマックスのお客さんたち。いよいよ音楽がスタートすると、ステージには白シャツを着た知らない女性らがダンスをしながらあらわれる。一瞬の静寂があり、そこここで「え、誰?」「誰」という声。あまつさえ「騙された感満載なんだけど」という声すら聞いた。いや、ちょ待って、ちょ待って!本格ミュージカルだよ!「イースタン・サブカル物語」だよ!騙されるには早すぎるよ!などと心のなかで叫んでいるとぁぃぁぃ、りななん、裕乃ちゃんが登場。なんとGパン+青系シャツ+リーゼントの男形!しかもひと睨みで名もなき白シャツ軍団を追っ払うという極悪不良役。ん、つまりこれはもしや、ウエストサイド…などと考えていると、美怜ちゃん、なっちゃん、真山さん、ひなたが登場。「見ろよ、腰抜け軍団がそろってるぜ!」「キャハハハハ」と囃し立てる。こちらもGパン+赤系シャツ+リーゼント!なるほど、こちらが派閥グループか。はやくも乱闘が始まった舞台にサイレンの音が響き渡る。焦る不良軍団。と、「お前ら何やってるんだ!!」と校長が登場。会場に爆笑が広がるなか、こわばった顔で「全員ブタ箱へ放り込むぞ!俺の仕事を増やすんじゃない!!」という演技をキメる校長。「おー!」「ヒューヒュー!」という客の喝采をぶった切る裕乃ちゃんの「そんなことより自分の身体の心配をしてくださいよ」というセリフに続き、「また痛風になっても知らないよ~きゃはははは」「きゃははははは」と言い合うエビ中…もとい、スネーク団とマッハ団の2グループ。これは…壮大なる内輪向け茶番の予感…しかし…とてつもなくかわいいじゃねえか!!!ひるまず「この町ではオレがルールだ!」と返す校長に、小さく言い放ったなっちゃんの「うざっ」。ドスが効きすぎていまも鼓膜に焼き付いています。

先述の通り、ストーリー展開は「ウエストサイド物語」のエビ中版。美怜ちゃん率いるスネーク団とぁぃぁぃ率いるマッハ団は、縄張り争いのため闘争をくりかえしている。両グループはお互いの存在が鬱陶しくて仕方ない。ダンスパーティの夜、彼らはついに町のNo.1を決めるための決闘を計画するのだった。

マッハ団のリーダー「ジャック」ことぁぃぁぃは、自分の兄貴分であり、かつては「恵比寿1の男」と称された「トニー」(安本さん)に、何としてもマッハ団への協力を仰ぎたい。ドッグことかりそめ先生の店で働くトニーに直談判を行う。しかしトニーは「オレはもうそういうのはやめたんだよ」と取り合わない。いわく、最高の仲間だったマッハ団よりももっと素敵ななにか…「ときめき」がドアをノックするのを、ずっと待っているという。それでも引き下がらないジャックが「オレがなにかを頼んだときがあったかい?それがこうして頼んでいるんだ!」と言い立てる。根負けしたトニーが、20時にパーティへ行くことを約束する。

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