幼児にとって午後の時間を元気に過ごすためお昼寝は必要です。大人だって午後の仕事を頭スッキリ、身体もシャキッとして生産性の高い仕事をするために、社内であえてお昼寝タイムを設けている会社も出てきています。

でも、小学校にお昼寝タイムはないのが現実です。わが子が保育園に通っている場合、小学校の違いをどうやって乗り越えさせればよいでしょう。

〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』の著者の立石美津子がお話します。

小学校に向けて減らしたいお昼寝

小学校に入学すると朝8時くらいから14時くらいまでお勉強が続きます。

ですが3月31日まで幼児だった子どもの脳や身体に、4月1日に日付が変わったからといって、劇的な変化は起こりません。

3月末までお昼寝をさせていると、入学後、給食を食べた途端、机の上でぐっすり寝てしまう子がいるのは当たり前の現象かもしれませんね。

そういう意味で入学前、1年くらいかけて日中のお昼寝は減らしていった方がよいでしょう。

幼稚園に通っている子はお昼寝タイムはありません。帰宅後、5時頃から寝てしまうとと就寝時刻がずれ込むことがありますが、子どもは日中昼寝をしていなければ8時~9時には就寝するものです。

ところが保育園には0歳~6歳の子がいますから、お昼寝の時間が年長児にも設けられているところがまだまだあります。

この午睡時間に保育士は連絡帳を書いたり、会議をしたり、壁面の制作物を作ったりする時間を当てていたりします。

午睡があるかないかが幼稚園、保育園の大きな違いかもしれませんね。

長く寝てしまうと悪循環に

3時前に30分以内の昼寝であれば、夜の就寝時刻にさほど影響はありません。

ところがもう半年もしないうちに小学校に上がる年長児に年少児と同じように2時間近く昼寝をさせてしまうと家に帰ってからの就寝時刻が大人と同じような12時、午前様とずれ込みます。

仮に9時、10時に布団に入っても寝付くまでの時間が長くなり、親子とも寝ることに対してストレスを感じます。

それでも、翌朝は親の出勤時刻に合わせて6時や7時に起こされるので夜間の睡眠時間が6時間以内と短い状態になります。