インテルのカンファレンスで展示された超ワイド液晶搭載のデスクトップPC

【台北発】6月3日から9日まで台湾・台北市で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2012」が閉幕した。最も注目を集めたのは、インテルが協力に後押ししているウルトラブックと、10月に登場するといわれる新OS、Windows 8だったことに間違いはない。しかし、多くのPCメーカーやデバイスメーカーは、それ以外にもさまざまな製品を展示していた。そのなかから注目の製品を紹介するとともに、いま話題を集めている製品の動向を振り返る。

●デスクトップPCもタッチがスタンダードに

PC関連メーカーの多い台湾では、他の家電見本市では見かけることが少なくなったデスクトップPCを多く展示していた。なかでも注目は、インテルのプレスカンファレンスで展示されていた左右比21:9のワイドディスプレイモデル。Windows 8のMetroインターフェースではより多くのタイルが表示でき、使い勝手はよさそうだ。

また、PCメーカーのブースでは、20型超のタッチ液晶を採用した一体型モデルを多く展示していた。

●次世代無線LANでさらなる高速通信が目の前に

スマートフォンやタブレット端末の普及によって、自宅、オフィス、駅、飲食店など、さまざまな場所で無線LANが利用できる環境が整いつつある。ASUSTeK Computer(ASUS)のプレスカンファレンスでは、ネットワークサービスの提案とともに、次世代の無線LAN規格であるIEEE802.11acに対応したWi-Fiルータ「RT-AC66U」を展示していた。

この規格に対応したゲーミングノートでデモンストレーションを行い、常時300Mbpsを超える通信速度を披露していた。規格の認証はまだ先だが、ワイヤレスでのさらなる高速通信技術は実用レベルに達しているようだ。

●Android端末の出品は多いが……

最近のデジタル業界は、スマートフォンやタブレット端末の話題が多い。しかし、PC関連メーカーの出展が多い「COMPUTEX 2012」では、スマートフォンやタブレット端末の新モデルは少なかった。

ASUSは、今年1月にラスベガスで開催した「2012 International CES(CES 2012)」でお披露目したフルHD表示の10.1型タブレット端末「EeePad TF700」を展示。

エイサーも同じくフルHDモデル「ICONIA A700」を展示していた。10型タブレットのフルHD化が進みそうだ。

●ゲーミングPCやハイエンドパーツも注目を集めていた

デバイスメーカーが多い「COMUPTEX 2012」では、PC用電源や冷却用のファンなどのメーカーも大きなブースを構えている。なかでもASUSのゲーミングブランド「Republic of Gamers(ROG)」は、新作ケースやマザーボード、グラフィックスカードなどを数多く展示していた。

このほか、日本ではあまり見かけることのないゲーミングPCやハイエンドパーツの展示が、多くの来場者を集めていた。(デジタル&家電ライター・コヤマタカヒロ)

【「COMPUTEX TAIPEI 2012」現地レポート】

・第3世代Core iシリーズ搭載のウルトラブックが続々登場

・高速インターフェース「Thunderbolt」の普及が始まる