撮影:山口 真由子

橋本環奈が主演を務める映画『シグナル100』が1月24日(金)より全国公開。

担任教師によって、突然、自殺催眠をかけられた36人の高校生たち。生きるためにはその催眠発動(自殺)の“シグナル”となる100個の行動を避けながら、最後の1人となって生き残るか、催眠を解く方法を見つけるしかない。

生き残りをかけてのデスゲームが繰り広げられる中、樫村(橋本環奈)はクラスメイトの先頭に立ち、催眠を解く方法を探そうとする。樫村に恋心を抱く榊(小関裕太)を始め、サッカー部の面々も樫村に協力するが、一方で、普段からクラスメイトとは距離を置いている和田(瀬戸利樹)は、自分が生き残りとなるために次々とクラスメイトたちを陥れていく。

果たして催眠が解けるのが先か、自分以外のクラスメイトが全員死ぬのが先か――

そんなスリリングな物語で、敵対する役柄を演じた小関裕太と瀬戸利樹。劇中ではハラハラドキドキの展開を繰り広げる間柄だが、実際の2人は同じ年ということもあり、和気あいあい。裸の付き合い!をしたエピソードなどを交えつつ、撮影の裏側での出来事や、演じた役柄への想い、作品の見どころなどを教えてくれた。

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敵対する役柄ほど仲良くなる手法

撮影:山口 真由子

――お二人は今作が初共演だそうですが、最初、お互いにどんな印象を持ちましたか?

小関:本読みのときに初めて会って、その日に一緒にラーメンを食べに行きました。和田という役がダークというか、クセのある人だったし、これまで瀬戸くんをテレビとかで観ていて、仮面ライダーとか、強めの印象がある役が多かったから、ご本人はどんな方なんだろう?って思っていたら、すごく穏やかにお話ができて。そのギャップが初対面の印象です。

――ラーメンはどちらから誘ったんですか?

小関:僕から本読みの合間に「一緒に行こう」って。スタジオの近くにあったラーメン屋さんにお昼ご飯で行きました。

撮影:山口 真由子

――瀬戸さんの小関さんの印象は?

瀬戸:僕は裕太くんのことはずっと見てました。

小関:嬉しい(笑)。いつもこうやって言ってくれるんですよ。

瀬戸:僕がこの仕事を始める前から見ていたし、同い年で活躍されているので。会う前からすごくやわらかくて、優しい印象があったんですけど、実際に会ってもそのままでした。本当に素敵な人です。

小関:ありがとう(笑)。僕はわりと敵対する役柄のときほど、その相手の方とは仲良くさせて頂きたいなっていうのがあって。もちろんそこは人によってやり方が違うので、使い分けはするんですけど。

瀬戸くんは話しやすかったし、和田と榊は単に敵対するだけの関係性でもなかったので、まずは素で仲良くなりたいなって、勝手に思ってました。

瀬戸:僕は役を準備している段階では、今回の現場は他のクラスメイトのキャストの方とは距離を置いて、休憩時間とかも一人でいようって決めていたんですけど、裕太くん含め、サッカー部のみんな(甲斐翔真、中尾暢樹、福山翔大)が、いい意味でたくさん声をかけてくれて(笑)。

でも、裕太くんが言うように、敵対する役柄ほど関わっていくっていうやり方を今回やってみて、こういうやり方もあるんだなっていうのを学ばさせてもらいました。

ⓒ2020「シグナル100」製作委員会

榊のイメージは僕自身(小関)和田は自分とは正反対(瀬戸)

――今回お二人が演じた榊と和田という役なのですが、瀬戸さんは自分と和田は正反対だったとコメントされていて、小関さんはこちらから見た感覚なのですが、榊は小関さん自身のイメージと重なると思ったのですが、それぞれ演じる上で何をポイントにされていましたか?

小関:原作の榊はわりとミステリアスな存在というか。最後の最後まで何を考えているかわからない感じで、本当にみんなを助けようとしているのか、本当に催眠にかかっているのか、とかが見えないんです。

ただ映画の榊は原作とは違う部分もあって、監督からは今おっしゃってくださったように、小関くんっぽさを出してほしいと言われていて。監督の中では榊のイメージが僕自身だからそのままやって、ということだったので、僕自身に近しい部分はあると思います。

――自分っぽく演じるって、どんな感じなんですか?

小関:原作も脚本も読んでいて考えるところもあるし、もちろん自分自身とは違うんですけど、そんな中でもやりやすいなって思ったのは、自分がもしこういう状況に陥ったら、って考えながらできたところです。

催眠にかかって、そこで恐怖を感じたとき、自分はどうするんだろう、っていうのを真っすぐ出せたので。なんか僕自身がその場で疑似体験しているような感覚でできました。

ⓒ2020「シグナル100」製作委員会

――一方、瀬戸さんはご自身とは正反対ということでしたが。

瀬戸:自分と正反対だからこそ、僕はやりやすかったです。もともと自分とは反対の役の方が演じやすいな、っていうのが自分の中にあって。それに今回の場合、目の前で人がどんどん死んでいくっていう体験は、自分にはないじゃないですか。だから反応として何が正解かっていうのが全くわからずに演じているので、役者としては気持ちよくやれました。

正解があるものだと、演じたときに「今のは微妙だったかな?」とかって考えることがあるんですけど、それがない状態だったので。ただそれだけに観てもらうのは怖いなっていうのはあります。複雑な気持ちですね(苦笑)。

あとは、自分として意識していたことは、死んだような目で、監督からはカッコよく、美しくいてほしいと言われていたので、そこはしっかり忘れずに演じました。