2020年劇団☆新感線39興行・春公演 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌(にせよしつね めいかいにうたう)』が2月から東京と福岡で上演される。その記者会見が行われ、脚本の中島かずき、演出のいのうえひでのり、主演の生田斗真、りょう、中山優馬、藤原さくら、粟根まこと、早乙女友貴、山内圭哉、三宅弘城、橋本さとしが出席した。

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本作は、偽物説や影武者説などさまざまなドラマティックな謎を抱えた“源義経”をモチーフに、中島が書き下ろした“いのうえ歌舞伎”の完全新作。昨年3月から4月までの大阪・金沢・松本公演を上演し、今回の東京・福岡公演にて旗揚げ39周年を記念した「39(サンキュー)興行」の締めくくりとする。

まず中島が本作について「生田くんが高校生の頃に出会って以来ずっと書き下ろしでやりたいと思っていました。それで今回結局バカな役になってしまい、あいすまんと思いながら(笑)、でもとても魅力的な役です」と話し、昨年の上演を「想像以上に光に満ちた舞台になったなと思いました。役者が板の上に立つことでこういうカタチになるんだと改めて実感しました。不思議な舞台でした」と明かす。

いのうえは「今回は気合いが入って詰め込み過ぎて、歴代の作品でも一番立ち回りが多い芝居になってしまいました…(笑)。若手にがんばってもらおうと、階段や八百屋舞台(手前に向かって斜面がついた舞台)でつくったら、2幕でことのほか、うちの“おじいさん”たちが走り回らなくてはならい展開になりまして(笑)。今回いろいろ削ったので、10分くらい短くなると思います」と、2020年版は新たな変化がありそうだ。いのうえが注目してほしいのは唯一の新キャスト三宅弘城。昨年橋本じゅんが演じた役を演じる。

生田は本作について「いのうえさんがつくりたい劇団☆新感線であり、お客様が観たい劇団☆新感線のお芝居ができたと思っています。いのうえ歌舞伎でしか見られないスペクタクルです」と語り、りょうは座長・生田を「本当に頼りになります。バカとは言いませんが(笑)、とてもチャーミングな方。そこが大きな魅力です」と語る。劇団☆新感線初出演の中山は「最初はビビっていたのですが、稽古場で皆さんがゲラゲラ笑いながらつくっている姿を見て安心しました。稽古に行くのが楽しいです」と笑顔。本作が初舞台の藤原は「この作品は歌が鍵になっているのですが、今回は新しい曲が増えてますので、精一杯歌わせていただきます!」と意気込んだ。

会見での笑顔の多さからカンパニーの雰囲気が垣間見えた本作は、2月15日(土)から3月24日(火)まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて、4月4日(土)から28日(火)まで福岡・博多座にて。チケットぴあでは東京公演の立見券を販売中。

取材・文:中川實穗