そして、トラブルがあった時のために、退去立会を担当した人の名刺をもらっておくとよいでしょう。

さらに、名刺をもらうのと同時に、管理会社であるのか、または管理会社や大家さんから依頼された立会業者なのかを一緒に確認するようにすると、後のトラブル対応がスムーズになります。

7.困った時は

サインをするよう脅されたり、納得いかない精算をされて困った場合などは、まずは以下に電話をして相談をするようにしましょう。

東京都の場合

住宅政策推進部 不動産業課 賃貸ホットライン
TEL:03-5320-4958

その他の場合

国土交通省住宅局住宅総合整備課
TEL:03-5253-8111

内容や状況によっては、消費生活センターや弁護士相談室などに案内されることがあります。

このように、退去費用の精算は、トラブルが伴いやすいものです。

なぜトラブルになりやすいのか。

それは、管理会社や退去立会業者にとっての大きなキャッシュポイントが退去に伴う原状回復工事だからです。

工事費用を出来るだけ多くとり、利益を上げたい管理会社や立会業者の考えに対し、出来るだけ安く済ませたい借主の考えが相反することが、一番のトラブルの原因でしょう。

そういったトラブルを解消するために作られたのが、ガイドラインや条例ですが、必ずしもこの基準に沿った精算がされているとは限りませんので、注意するようにしましょう。

まずは、ここでご紹介させて頂いた必要最低限の知識を頭に入れておき、実行するだけでも大きなトラブルは避けられるのではないでしょうか。

ライター。不動産会社に10年ほど在籍し、賃貸営業、賃貸事務、売買仲介、売買仲介事務、不動産管理営業、不動産管理事務など幅広く経験。現在も不動産会社で勤務しており、おもに賃貸仲介をメインで活動中。好きな言葉は、「根拠のない自信はおおいに結構。それを裏づける努力をするべし」。二児の母でもある。