梅崎司(湘南ベルマーレ) (C)J.LEAGUE

今季も『明治安田生命J1リーグ』はフライデーナイトJリーグで開幕を迎える。他カードに先駆けて開催されるのは湘南ベルマーレ×浦和レッズ。昨季16位と14位と残留争いを余儀なくされた両軍の戦いだ。

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今季の巻き返しを胸に期す両クラブだが、そのアプローチは正反対。昨季までの主力が複数抜け期限付き移籍を含めると14人もの新戦力が加わった湘南に対し、浦和の主な移籍状況はDF森脇良太が去り、FWレオナルドが加入したくらい。

先週行われた今季初の公式戦の戦い模様も対照的だった。2月16日・『JリーグYBCルヴァンカップ』湘南×大分トリニータは、互いに決定力を欠く重い展開に。湘南は前線からのプレッシングがハマらずにリズムを欠き、大分のシュート11本に対し、3本に抑え込まれ、スコアレスドローが濃厚と思われた試合終了間際、相手GKのイージーミスからPKを獲得し、見事にMF梅崎司が決め切り、劇的勝利を飾った。試合後、浮嶋敏監督は「特に前半、相手の攻撃の時と守備の時のポジションチェンジのところがうまくつかめず、なかなかいい攻撃にはつながらなかった」と課題を挙げつつ、「昨年は苦しいシーズンの中なかなか勝てなかったので、勝てたということはすごくよかった」と前を向いた。

一方、浦和は2月16日にホームでベガルタ仙台を粉砕。『2018明治安田J3』得点王、『2019明治安田J2』得点王を獲得してきた22歳のレオナルドが名刺代わりの2得点でインパクトを残した。9分右MF関根貴大のクロスを流し込み先制すると、35分には攻守が目まぐるしく変わる中、CB岩波拓也、関根、左MF汰木康也とつなぎ攻撃に転じると同時に複数人が一気に縦へ全力疾走。汰木を追い越しペナルティエリアに侵入した左SB山中亮輔がボールを受け中央へ折り返すとゴール前に走り込んだレオナルドが押し込んだ。期待の新戦力だけではない。得点力アップを託された2019年と2018年の新顔も結果を出した。昨季セレッソ大阪から加入しながら2得点に終わった杉本健勇がPKを含め2得点をマークすると、2年間でわずか1ゴールのマルティノスもレオナルドのラストパスを受けてとどめの5点目をズバリ。たった1試合で昨季課題だった得点力不足解消と言うつもりはないが、エース興梠慎三に続くスコアラーの出現が待望される浦和にとって明るい兆しが見えたのは確か。

J1での直接対決では浦和の17勝2分9敗とリードするが、ここ2年間は湘南が3勝1分と相性のよさを見せる一戦はどちらに軍配が上がるのか。『明治安田J1』第一節・湘南×浦和は2月21日(金)・Shonan BMW スタジアム平塚にて開催。チケット発売中。

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