パーティのお呼ばれでのママ友宅訪問や、年末年始の帰省など、お家訪問の機会が何かと増える季節になりました。

夫の実家やママ友宅など、お家訪問のマナーを心得ていますか?子供にしつけるのはもちろんのこと、ママ自身も見落としているマナーがあるかもしれません。この機会に、訪問のマナーを覚えておきましょう。

いくつ知ってる?和室のマナー

1.敷居を踏まない

ホームドラマで「一人前になって帰るまで、うちの敷居はまたがせないぞ!」などという台詞があるように「敷居」はその家の象徴となる大切なもの。

ここを踏むことは、とても失礼な行為とされています。

建築の方法として、大黒柱と敷居をつなげる方式があったため、敷居が痛むと柱も痛むことから、このような作法ができたという説もあります。

大黒柱が父親の象徴であることから、子供へのしつけとして「敷居を踏むとお父さんの頭が痛くなるよ」と、教えている地方もあります。

2.畳のふちを踏まない

かつて、畳のふちには金糸で刺繍をほどこした豪華な布があしらわれていたことから、畳のふちを踏むこともNGとされています。

また、時代劇で、権力者の部屋の床下に「曲者(くせもの)」がひそんでおり、畳のふちからすっと刀が差しこまれ、命を狙われる!などというシーンを見たことはないでしょうか。

歴史的背景のなかには、実際にこのような危険があったことからも、畳のふちは踏まない、というルールが継承されたという一説があります。

3.床の間に物を置かない

床の間はもともと、身分の高い人やお客様をもてなすための「客室」に施されたもので、現代では、絵画や掛け軸、生け花を飾る場所です。

ここに物を置くのはNG。

温泉旅館などの和室には、床の間のあるお部屋が多いですね。旅先で床の間を見るチャンスがあれば、その意味を子供に伝え、床の間に上がらないことや物を置かないことを教えておくとよいでしょう。

4.床の間に近い席が「上座」、出入り口に近い席が「下座」

座る位置で、目上の人への敬意やおもてなしを表したものが”席次”のマナー。和室にも、一定のルールがあります。

床の間にもっとも近い席が「上座」(床の間がない場合は、出入り口からもっとも遠い席が「上座」)、出入り口からもっとも近い席が「下座」です。

和室でも洋室でも、基本は家の人に勧められた席に座ればOKですが、自分からずかずかと上座に座らないようにしましょう。