“日の目を見ない子”とは

何でもできてしまう子、親の期待通りの良い子でいられる子、絵がうまい子、かけっこが速い子。成績優秀な子など、ある意味100点を取るような子であれば、「素晴らしいね!」「立派だね!」と褒められる機会も多く、注目され、大人の評価を受けることが出来ます。

もちろん、このような栄光を勝ち得るのはほんの一握りの子ですから、その他大勢の凡人はそんなことはしないのですが、なかなかパッとせず、そこに至るには相当長い道のりだったり、永遠に手に入らない子の中には、180度方向転換して、悪い行動に出たりする子どもも実際いるのです。

どうすればよいのか

この世に生まれて何も出来ない人間の子ども。一番の理解者になって寄り添ってやらなくてはならない親から、いつも優秀な子や兄弟姉妹と比較されて、存在さえ認められない環境で育った人が、やがて成長して大人になったとき、おでんツンツンなどとんでもない行為に出てしまうケースがあるような気がしてなりません。

頭をド派手に染めて奇抜な格好をするのも、似たような深層心理がそこにはあるような気がします。

さて、子どもにこのような行動が見られたときは一体どうしたら良いのでしょうか?

そんなときは“負の行動(悪い行動)を無視して、正の行動(良い行動)を強化”しましょう。

つまり、おでんをツンツンしたり、牛丼を紅ショウガをとる共用のトングでかき混ぜても、無視無視無視。テレビでも取り上げない。ネットでも炎上しない。「どう頑張って悪さをしても、誰からも注目されない」ことを経験させるのです。

そして、良いことをしたらすごーーーーく評価してやります。鉛筆を投げても椅子を倒しても無視無視無視。その代わり、一瞬でも座っていたり、鉛筆を持っていたら「頑張っているね」と評価するのです。

家庭で行うときは、良い行為は特別なことでなくてもいいのです。食後に食器を下げたとか、自分から「おはよう」と親に挨拶できたとか、親に言われなくても手洗いうがいをしたとか、そんな些細なことで構わないのです。

これを言葉に出してやることで「あなたのことをいつも見ていて、ちゃんと評価しているのよ」という愛情表現になるのです。そうすれば良い行動が必ず増えていきます。

まとめ

子どもを産んだときは「元気でいてくれさえすれば、それで十分」とあなたも高望みをしたり、期待値を上げてはいなかったはずです。それがいつしか他人の子や兄弟姉妹と比較する“比べる病”にかかってしまい、子どものことを否定ばかりしていないでしょうか?

いつも子どもが悪い行動をしたときだけ、ガミガミと叱っているママさん達へ。今一度、この事件で自分の子育ての姿勢を振り返ってみてはいかがでしょうか。

そして、究極、そして「元気に生きているだけでそれで十分」と思ってみてはどうでしょうか?