地方の市場でもよく見かけるポリパッ。これは全羅北道の全州中央市場で食べたもの

ごはんものや麺類、肉や魚料理などの主菜に、少なくとも2品、多ければ10品以上のキムチやナムルなどの副菜が添えられる韓国料理。

そのため、3食外食しても野菜不足にならず、韓国に3、4日いるだけで体調がよくなるという声もよく聞かれる。

今回は無意識に食べているだけでカラダによさそうな韓国料理のなかでも、特に美容効果が高く、女性に人気のある食べものをピックアップしてみた。

フォトギャラリー美に効く!厳選「韓国料理」を写真でじっくり見る
  • 本場、全州「ヒョンデオク」のコンナムルクッパ。生卵が添えられる
  • 「ミョンウォルチッ」のペクパン7000ウォン。キムチチゲ(手前)と野菜をたっぷり摂れるおかず群
  • ソウル奨忠洞、豚足横丁のチョッパル。焼肉のようにサンチュで包んで食べてもいける
  • ソウルの専門店のサムゲタン。たいてい味が付いていないので、好みで塩を加える
  • 地方ごとに特色のあるマッコリがある。写真は半島南部の全羅南道(チョルラナムド)の離島、青山島(チョンサンド)のもの

肌のキメが整う プゴクッ(干しスケトウダラのスープ)

「武橋洞プゴクッチッ」のプゴクッ(7000ウォン)。プゴ(干しスケソウダラ)以外に卵、豆腐、ネギが入っている

プゴクッとは、はらわたを取り除いたスケトウダラを海風にさらして1カ月ほど干したプゴを煮たスープ(クッ)のこと。

韓国では二日酔いの朝食べるものというイメージが強かったが、日本では女性向けバラエティ番組で取り上げられたことで、美容食として注目されるようになった。

タラは肌の細胞をつくる成分であるアミノ酸を多く含むため、アミノ酸を多く摂ることで肌のキメが整うといわれている。しかも低カロリーなので、韓国旅行で肉料理などが続いたときにおすすめ。

韓国料理としては淡白な味付けで、タラの豊かな風味が楽しめる。

ソウルの市庁駅1番出口の北方向にある「武橋洞プゴクッチッ」はこの一品だけで長年行列をつくっている人気店。

スープのおかわりが無料でもらえるのもうれしい。プゴクッはホテルの韓式レストランの朝食メニューでもよく見かける。

武橋洞プゴクッチッ(ソウル市庁裏)
中区茶洞173 TEL:02-777-3891
7:00~20:00(土日7:00~16:00)無休

便秘解消 ポリパッ(麦ごはんのピビンパッ)

「サウォレ・ポリパッ」のポリパッ定食8500ウォン。麦飯(写真右)と各種ナムル(写真左)に、テンジャンチゲ、副菜6種、包み野菜)が付く

麦ごはんに各種のナムルやコチュジャン、ゴマ油などを加え、かき混ぜて食べるピビンパッの一種。

麦飯は米飯とは比べものにならないくらい繊維質が豊富で、便秘を解消する効果がある。麦飯はそのまま食べると米との食感の違いが気になるが、多種類のナムルや、味のはっきりしたコチュジャンや香ばしいゴマ油と混ぜるため食べやすい。

韓国では麦飯というと生活が苦しかった時代を思い出す人も多いが、若い女性や健康が気になる中高年は美容食として積極的に食べている。

「サウォレ・ポリパッ」のようにソウルで数店舗をチェーン展開する専門店もあるが、東大門市場近くの広蔵市場(クァンジャンシジャン)には、ポリパッ屋台が並ぶ一角もあり、気軽に食べることができる。

サウォレ・ポリパッ江南店
瑞草区瑞草洞1316-29タイムビル3階 TEL:02-596-5292
11:30~10:00 無休

コラーゲンたっぷり サムゲタン

ソウルの専門店のサムゲタン。たいてい味が付いていないので、好みで塩を加える

若鶏のおなかに高麗人参やニンニク、ナツメ、栗、もち米などを詰め込んで長時間煮たもの。見た目のインパクトが強いこともあり、韓国を代表する薬膳として日本でも認知度が高い。

コラーゲンが豊富な鶏肉がたっぷり入っているため、美肌効果が期待できる。本来は暑気払いに夏場食べるものだが、体を温める漢方食材がたっぷり入っているので、寒い冬でもありがたい。

ソウルの明洞などには専門店も多いが、大きな市場に行くと漢方食材がパックされた簡便なサムゲタンセットも売られている。それを買って帰り、日本で鶏肉と一緒に煮込んでもいい。

手のかかる料理のように見えるが、材料さえ揃えばあとはひたすら煮るだけなので意外と簡単。

東京の新大久保をはじめとする日本のコリアンタウンでも食べられる。本格的なものが食べたければ、港区の麻布十番で30年以上続いている専門店「グレイス」に行くといい。

ソウル・サムゲタン(南大門市場)
中区南倉洞34-52 TEL:02-755-6925
7:00~20:00 無休