『プロメテウス』

リドリー・スコット監督の最新作『プロメテウス』の特別映像がこのほど公開された。これまで数々の傑作を世におくりだしてきたスコット監督が本作で目指すものは一体、何なのだろうか?

特別動画

『プロメテウス』は、世界各国の遺跡から発見された“メッセージ”が指し示す宇宙の彼方に向かったプロメテウス号のクルーたちが、人類が決して触れてはならない“秘密”を目撃する姿を壮大なスケールで描く。

アメリカなど海外で公開を開始し、早くも好調な動員を記録している本作。日本でも20日に関係者向けの試写会が開催され、IMAX3D版で映し出された圧倒的な映像に絶賛の声が集まった。スコット監督は、『ブレードランナー』や『エイリアン』『ブラックホーク・ダウン』などの作品で独自の映像美学をフィルムに刻み付けてきた映画作家だが、本作でも、画面いっぱいに広がる空撮ショットや、漆黒の闇の中で活動するクルーたちの姿を捉えたロングショットなど“大画面で観る”ことを前提に撮影されたショットが次々に登場。その一方で、3D映像の奥行きと実在感を存分に表現するためにスコット監督はCGの背景ではなく、巨大なセットを用いて撮影を敢行。3Dが苦手としていた暗い空間でも立体映像にしか表現できない闇の“深さ”をスクリーンに映し出している。また、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのWETAデジタルがVFXを、『セヴン』や『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』のオープニングをデザインした鬼才カイル・クーパー率いるプロローグ・フィルムがタイトルデザインを手がけるなど世界各国からスタッフが招集されており、スコット監督の映像づくりを後方で支えている。

壮大な物語、大画面で観ることを強く意識した構図、サラウンドを活かした音響設計、そして“飛び出している”という次元を超えた3D映像。スコット監督はブルーレイやDVDではその魅力を絶対に再現できない作品として本作『プロメテウス』を製作しており、日本公開後は劇場の大画面で本作を“体験”した観客の声が広がることになりそうだ。特別映像ではスコット監督のインタビュー映像や、本作のために建設された巨大セットでの撮影風景を、映画のダイジェストを交えて紹介している。

『プロメテウス』
8月24日(金)ロードショー