大野拓朗 大野拓朗 撮影:森 好弘

シェイクスピアの名作をフレンチロックに乗せて描き出す、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』。2001年にパリで初演し大ヒット、世界各国で上演されている。

ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」チケット情報

日本では、2010年に小池修一郎の潤色・演出により宝塚歌劇団で初演、その後、日本オリジナルバージョンとして2011年、2013年に上演した。鉄骨組みの舞台セットに囲まれた舞台で、妖しく美しい“死”のダンサーが登場する演出。この小池版「ロミオ&ジュリエット」の初演を3回、再演を1回観て、「ミュージカルの中で1番好きな作品」と語る大野拓朗。今年は前期NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」に出演、ウザカワいい青柳清を好演し、注目された。「2度目のミュージカルで主演、しかも大人気の演目で、憧れのロミオ役で。本当にうれしい!」。終始笑顔で、体中から“幸せオーラ”を発散させながらの会見だった。

「全曲好きなミュージカルに初めて出合いました。シェイクスピアの世界観、ロミオとジュリエットの美しさ、歌もダンスもレベルが高く、衣裳もカッコイイし、若いエネルギーがものすごく大きくてワクワクする。すべてがボクにマッチしました」。

2012年、同じ小池演出『エリザベート』のルドルフ役で出演して以来、4年ぶりのミュージカルだ。この4年間、レッスンを続けながら「ガチで毎日聴いて、毎日歌ってました。だからロミオだけじゃなく、全曲歌えます」。移動中も車の中で歌いながら、飽きない自分に驚いていた。ところが稽古に入ると「難しい。今やっと自分の歌になってきたかなと感じています。ダンスは『けっこう、かっこよく踊れると思います』って、胸を張って言えるぐらい成長してると思います。楽しみにしていてください」。今回の目標は「この世界に入って初めての“ザ・恋愛もの”、“ザ・2枚目”。大野拓朗史上初の色っぽさを、お客様に感じてもらえたら。お客様からのパワーをいただきながら、ロミオとしてどんどん成長していきたいと思います」。ロミオ役は、パーソナリティが真逆の古川雄大とのWキャスト。「どちらの楽しさも感じてもらいたいので、両方観てほしいです! この作品を最大限に楽しんでいただき、この作品自体を愛してもらえたらいいな」。座右の銘は“いつでも笑顔でいられますように”。「笑顔でいることが好きだし、周りにも笑顔でいてもらいたいし、ボクを見ているみなさんが笑顔になってくれたらいいな、という思いがあって、この仕事をさせていただいているんです」。では、今の気持ちは?「主役の重みより喜びの方が大きいですね。憧れの役でしたし、主役の重みを感じることが出来て、幸せいっぱいです!」と、サイコーの笑顔を見せた。

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』は、1月15日(日)から2月14日(火)まで東京・TBS赤坂ACTシアター、2月22日(水)から3月5日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。チケットは発売中。

取材・文:高橋晴代