“元日・吹田・決勝”まであとひとつ! 12月29日(木)に『天皇杯』準決勝がキックオフを迎える。52大会ぶりの関西での決勝、しかも『天皇杯』V2ガンバ大阪のホーム・市立吹田サッカースタジアムでの決勝開催となるが、4強は関東のクラブが独占した。準決勝に勝ち残ったのは鹿島アントラーズ、川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、大宮アルディージャである。

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ひとつ目の準決勝は、鹿島×横浜FMの名門対決。鹿島はリーグ戦3位から世界2位へ大きく飛躍した。しかも『明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ』、『FIFA クラブワールドカップジャパン 2016』と大一番を戦うごとに凄みが増していった。12月24日の『天皇杯』準々決勝・サンフレッチェ広島戦でもエース・金崎夢生、レアル・マドリードから2ゴールを奪った柴崎岳を温存しながら、1-0で勝ち抜け。GK曽ヶ端準のPKストップもあり、神がかり的な勢いを持続している。

そんな鹿島を相手に横浜FMのモチベーションは高い。DF中澤佑二は「鹿島に勝って世界1位、いや世界1.5位かな(笑)」とジョーク交じりに意気込みを語る。中村俊輔が3か月ぶりに戦線復帰したのも大きい。両クラブの直接対決は直近7試合は鹿島が負けなし、その前の7試合は横浜FMが負けなしと極端な結果となっている。鹿島が相性のよさを生かすのか、横浜FMが次の負けなしの期間にシフトするのか。

もうひとつの準決勝は、大宮×川崎Fだ。風間八宏監督の最後の花道をタイトルで飾りたい川崎Fもモチベーションは高い。悩んだ末にFC東京への移籍を決めた大久保嘉人と、悩み抜いた末に残留の答えを出した小林悠。両FWの決断は異なるが、「このチームでタイトルを取りたい」との思いは同じである。

一方、リーグ戦で過去最高位となる5位、『天皇杯』でも初の4強入りを果たした大宮は怖いものなし。準々決勝・湘南ベルマーレ戦では延長戦まで戦ったビハインドがあるが、イケイケの状態である。前回の川崎F戦でも家長昭博の2ゴールを含む3-2で劇的逆転勝利を挙げた。報復行為で大久保が一発退場となった因縁もある。大宮には前回対決のいいイメージがあり、川崎Fにも「11人だったら……」と悪い印象はない。果たして、勝負はどう出るか。

『天皇杯』準決勝は12月29日(木)・横浜FM×鹿島・ヤンマースタジアム長居、大宮×川崎F・日産スタジアムにてキックオフ。チケット発売中。