製作発表記者会見より 製作発表記者会見より 撮影:石阪大輔

12月12日、都内のホテルにて、市村正親主演のミュージカル『紳士のための愛と殺人の手引き』の製作発表記者会見が行われた。報道陣と約200人のオーディエンスが注目するなか、市村をはじめとする出演者たちが舞台への意気込みを語った。

ミュージカル「紳士のための愛と殺人の手引き」チケット情報

冒頭でカンパニーキャストによるナンバー「なぜよく死ぬのかダイスクイス」が披露されると、プリンシパルキャストのウエンツ瑛士、柿澤勇人、シルビア・グラブ、宮澤エマ、春風ひとみが登壇。最後に現れた市村正親は、市村の顔の仮面をつけた7人の登場人物を率いての堂々たる姿だ。その7人の姿を見て市村は、「気持ち悪い……」と渋い表情を見せ、会場の笑いを誘った。

日本初上陸となる本作は、2014年トニー賞4冠に輝いたブラックコメディの傑作だ。舞台は1900年ごろのイギリス。貧乏な青年モンティは、自分が大富豪の伯爵の8番目の爵位継承権を持つことを知り、莫大な財産を手に入れようと、奇妙キテレツな手を使って継承順位上位の人々を殺していく。殺されるのは、牧師や陸軍少佐、舞台女優など実に様々だが、その8人を演じ、8回殺されるのが、ただひとりの俳優、市村正親というわけだ。

「ウエンツ君と柿澤君とのトリプル・キャストと聞いていたんだけど」と再び笑いを誘い、「年とともに大変な役が増えてきた。今回は正直、どうなるのか自分でも見当がつかない。コメディですが、笑いをとりに行くような作品ではなく、それぞれの道を必死に生きている、そのこと自体が端で見るとおかしい、というもの。“これは市村さんにしかできない”と言ってくださった方たちの期待を裏切らないよう、しっかり演じ、楽しいミュージカルを創れたらと思います」と抱負を述べた。

「楽しく死ねたらいいな」と笑う市村を、実に8回も殺すことになるモンティ役は、ウエンツと柿澤のダブルキャストだ。「まさかレジェンドの市村さんと共演できるとは思ってもみませんでした。ダラスでこの作品を観た印象では、モンティ役は“受けの芝居”。人を殺していくなか、人との出会いのなかで心情も変わっていく。丁寧にやっていきたいと思います」(ウエンツ)、「殺人鬼、人を追い込む役を演じることが多いのですが、今度はどんな役?と尋ねたら、“人を殺します”と(笑)。でもコメディですから、たくさん笑って帰っていただきたいですね」(柿澤)。

演出の寺﨑秀臣は、「日本でやる以上は、ブロードウェイでやったものをそのままやるのではなく、オリジナリティ、市村さんの良さを出していきたい。作品のもつ面白さプラスアルファで、圧倒的に面白いものができあがる、そんな期待をこめて演出していきたい」と語った。

公演は2017年4月8日(土)から30日(日)まで東京・日生劇場、5月4日(木・祝)から7日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、その後福岡、愛知でも上演。東京、福岡公演のチケットは発売中。大阪1月15日(日)、愛知2月4日(土)一般発売開始。

取材・文:加藤智子

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