主演の木村拓哉と共に作品への思いを語った(左から)竹内結子、松山ケンイチ、菜々緒

 TBS系ドラマ「A LIFE~愛しき人~」の試写会が11日、東京都内で行われ、出演者の木村拓哉、竹内結子、松山ケンイチ、木村文乃、菜々緒、及川光博、浅野忠信がそれぞれ役衣装で登壇した。

 昨年末にSMAPが解散して以降、これが初の公の場となった木村。退場時、駆け寄った報道陣から「解散後、ファンの前に初めて立った心境は?」と尋ねられた木村は、足を止めると「やるべきことをやるのみなので」と言葉に力を込めた。

 「解散前と気持ちも違いますか?」という問いにも「変わることというのは確実にありますけど、今はやるべきことをちゃんとやります」ときっぱり。最後に「どんな1年にしたいですか?」と聞かれた木村は、振り返ると「全力で」と笑顔を見せた。

 このドラマは“愛しき人”のたったひとつの“命”、かけがえのない“人生”を巡って繰り広げられるヒューマンラブストーリー。木村は、医師として駆け出しのころ、病院を終われ、恋人を置いて単身アメリカに渡った外科医・沖田一光(かずあき)を演じる。それから10年、ひたすらオペ経験を重ね、知識を身に着けて職人外科医となった沖田は、日本に帰国。そこで再会した元恋人、親友、そして一癖も二癖もある医師や看護師たちと共に、新たな物語を紡いでゆく。

 この日、実際の医療関係者を含む約400人の観客と第1話を鑑賞した木村は「自分たちも初めて繋がったもの(映像)を拝見したのですが、方向性、(自分たちが)やってきたことが間違っていなかったと確認できました」と手応えをにじませると、「まだまだ(お披露目されたのは)1話だけですが、最後まで絶対に逃げずにやり抜きたいと思います」と決意を語った。

 続けて「ここにいるキャスト全員、日本全国の現場で働かれているドクターに尊敬の意を抱いて撮影に臨んでいます。自分たちに出来る限りの表現をしていけたらと思っております。どうぞ最後まで受け取ってください」と呼び掛けた木村。撮影前に病院の協力の元、「医師役、オペナース役の全員で実際のオペを見学させてもらった」ことを明かし「本当に見ていて良かったと思いました」と感謝の思いを口にした。

 放送を目前に控え、木村は「実際に医療に携わっている方々には、今回の作品で描かれる空間に“共通のもの”を感じ取ってもらえると思う。逆に一般の方は、今までの医療作品とは違うテンション(を感じて)、若干温度差があるのかなと思う。そこは1話がオンエアされてみないと分からないのですが…」と不安と期待をにじませた。

 外科の若手医師・井川颯太役を演じる松山も「小さいころからずっと憧れていた木村さんと浅野さん。2人が同じ作品に出るというのは、僕の中で大事件です」と興奮気味に語ると「役者として2人の背中を追い掛けながら最後まで突っ走っていきたい」と目を輝かせた。

 一方、第一外科部長・羽村圭吾役の及川は、木村演じる沖田と対立していく役どころだが「現場では“たっくん”と仲良くしていただいております」とニッコリ。「先日も驚いたことに、僕の大好きな『スター・ウォーズ』とか『ガンダム』の話で“たっくん”と盛り上がってしまって…。ありがとう。うれしかった! まったく大人げない年長者でございます」と和気あいあいとした現場の様子を明かした。

 ドラマはTBS系で15日午後9時から毎週日曜日に放送。初回は25分拡大。