藤谷:具体的には?

高崎:DIAURAMEJIBRAY…。

藤谷:ユナイトあたり…?

高崎:まさしく。全然頑張ってるし、DIAURAなんかはかなり精力的に活動してたと思うんですけど、後輩の勢いと先輩の勢いの間で霞みがちというか、なんとなく停滞している印象を受けるんですよね。個人の意見なのでファンの方々はごめんなさい!

【DIAURAの2016年】
3月にシングル『ENIGMA』8月に『月光』、11月にミニアルバム『MY RESISTANCE』をリリース。盟友・MEJIBRAYとのツーマンツアー「激-MASSIVE-突」やVJS出演など精力的に活動した2016年だった。

【MEJIBRAYの2016年】
4月にシングル『THE END』、11月に『羽花』をリリース。2017年5月に2枚めのベストアルバム『SM #2』をリリース予定。

【ユナイトの2016年】
3月にシングル『ジュピタ』リリース、6〜8月にデジタルシングル『無限ピクセル』、『くくる』、『PiNKY_she_SWeAR』を配信。9月に会場限定シングル『天国に一番近い音楽』をリリースした。2017年1月にシングル『A Little Picture』をリリース予定。またMAVERICK DCのツアー「M.A.D」やVJSなどのイベントにも出演。

藤谷:たとえば、今名前があがったバンドもけっしてダメではないんですよね。先日ユナイトやMEJIBRAYをみる機会がありましたが、いいライブをしています。けれど外野からみて「初期に比べて勢いが止まっている」ように見えてしまうということでしょうか?

高崎:もちろん、いいライブしてると思うんですよ。個人的な好き嫌いで言うと、その辺りのバンドめちゃくちゃ好きです。でも、コンテンツ力って視点で長期的に考えると、停滞あるいは下がってる。

アルルカンやDEZERTはコンテンツとしておもしろいじゃないですか。だからあえて「2010年代初頭にシーンで台頭したバンド大丈夫?」説をとなえたいです。

藤谷:それで5年目くらいをピークにゆるやかに失速していくと、10年目あたりに活動が止まって「今年も解散多かったね」になってしまうんでしょうか…。

高崎:最近、己龍やDaizyStripperなどの10周年バンドが集まって「10th Anniversary Special Tour ~from 2007~」というイベントを発表しましたよね。10周年までたどりついたプライドや意地があるのかなと思います。

そうなれないバンドがダメって言ってるのではなく、メディアのピックアップ、マネージメント……大人がもっと頑張れるんじゃないかと思うんです。だから今10年目、5年目とかの節目で頑張るバンドに心配と期待、両方込めてます。

吉田:それに続けるとするのであれば、僕は2016年のDIAURAを高く評価しています。たしかに近年色々滞っていた時期もあったけど、それを乗り越えての暴れっぷりが初期を彷彿させる、初期衝動をとりもどした感じがするんですよ。

それを如実に感じたのはMEJIBERAYとのツーマンツアー「激-MASSIVE-突」の時です。「(MEJIBRAYを)潰しにかかってる」と思いました。その後『MY RESISTANCE』をリリースして、それも勢いを感じました。なので今日はDIAURAを推しに来たというくらいですよ(笑)。

藤谷:VJSのDIAURAのステージでもおっしゃるような「初期のようなDIAURA」空気を感じました。「ここにいる客、全部取る」という意思を感じるステージでしたね。

吉田:それは高崎さんのいう「5年目の呪縛」みたいなものへの反発でもあるんでしょうね。