(画像左から)北原瑠美、柴田紗貴子、樋口達哉、デニス・ビシュニャ (画像左から)北原瑠美、柴田紗貴子、樋口達哉、デニス・ビシュニャ

クリスマス目前の12月21日、東京・有楽町の日生劇場。クリスマスツリーの飾られた1階ロビーに華やかな歌声が響いた。「カフェ・モミュスへようこそ~《ラ・ボエーム》クリスマス・コンサート」。2017年6月に上演されるNISSAY OPERA《ラ・ボエーム》のプレ・イベント(無料公演)だ。ピアノと司会には本公演の指揮者・園田隆一郎。ミミ役の北原瑠美(ソプラノ)、ムゼッタ役の柴田紗貴子(ソプラノ)、ロドルフォ役の樋口達哉(テノール)、コッリーネ役のデニス・ビシュニャ(バス)が、おなじみの名アリアを披露した。

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しかしこの日の演奏は、聴きなじんだ響きとは少し違う。歌詞が日本語なのだ。そう、6月の《ラ・ボエーム》は日本語訳詞による上演というのが大きな注目ポイントだ。

現在主流の字幕付き原語上演が日本で始まったのは1980年代後半のこと。それまでは字幕そのものがなく、日本語上演も一般的だった。リアルタイムではそれに接していない1976年生まれの園田は、「われわれ世代には逆に新しいチャレンジ。イタリア語で歌うのとは違う化学反応を感じる」と語る。

言葉の意味がダイレクトに伝わることの意味はもちろん大きいが、イタリア語のイントネーションで書かれた旋律に日本語を当てるのは簡単ではない。園田の強いリクエストもあって訳詞を担当したのが、人気バリトン歌手でもある宮本益光。オペラの日本語訳詞の研究で博士号を取得し、実際にすでに多くのオペラの訳詞・字幕を手がけている。歌手としての経験も存分に生きているのだろう、この日出演した歌い手たちも「とてもきれいな日本語」「母音の一致など、イタリア語と比べても違和感がない」と信頼する訳詞が生まれた。この日歌われたのはアリアだけだったが、オペラ全編がどんな日本語をまとって姿を現すのか、本公演への期待も高まる。

コンサート後半には出演者全員によるクリスマス・ソングもあり、イヴに始まる《ラ・ボエーム》の物語にふさわしいイベントとなった。抽選で公演のペア・チケットをゲットした幸運なお客様も。

NISSAY OPERA《ラ・ボエーム》は6月18日(日)と24日(土)の2公演。注目の演出家・伊香修吾のプロダクションも大きな楽しみだ。なお、3月と4月には事前レクチャーも用意されているので、みっちり予習してから観たい人はそちらもぜひ(詳しくは下記関連リンクより)。

なお、チケットぴあでは1月17日(火)午前10時より、インターネット先着先行「座席選択プリセール」、S席と本公演にちなんだディナーがセットになったインターネット先着先行「春秋ツギハギ当日ディナー付受付」を実施。

取材・文:宮本明

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