■個人での対策は難しいけれど、プロ業者の選び方は?

進化し続ける盗聴盗撮デバイスに対し、被害者側の女性にできる対策は限られています。

せいぜい「他人を簡単に信用して自宅へ招かない」「元交際相手などから贈られた家電品・ぬいぐるみに注意する」「見慣れない電源タップがコンセントに挿さっていた場合は偽装した盗聴器でないか疑ってみる」程度です。

よくお客様から、数千円で売られている「盗聴盗撮発見器」、またはスマホを発見器がわりに使えるという「盗聴発見アプリ」の実用性について質問されることがありますが、弊社で実証実験した結果、実用レベルに達しないことがわかっています。あくまで気休めレベルのものとお考えください。

それではプロの盗聴盗撮発見業者に依頼すれば絶対安心かといえば、実はそうとも限らないのが難しいところです。

前に紹介したように、最新の盗聴器・盗撮カメラは進化を続けています。その流れに、機材のアップデートが追い付いていない業者が多いのです。

たとえばリモコン式の盗聴器を発見するには、強制的に盗聴器の電源をオンにする機材が必要なのですが、それを全タイプ揃えている業者は弊社を含めて少数にとどまります。

調査できない業者は「リモコン盗聴器なんて誰も使わないから調べる必要ないですよ」「オンになっている時だけは発見できます」など、お茶をにごそうとしてくる場合があります。

もし盗聴盗撮が不安でプロに依頼したいと考えたら、下記の選び方を参考にしてください。

・調査前に見積額を出してくれて、それ以上の追加料金をとらない
・リモコン式、スクランブル式など特殊な盗聴盗撮デバイスの発見にも対応している
・どんな調査機材を使っているか、ホームページなどで情報公開している

女性の安全をおびやかす卑劣な盗聴・盗撮行為ですが、まだまだ日本国内ではそれに対応できる法整備が進んでいません。

高性能なデバイスの販売や使用が規制されるようになるまでは、女性自身でしっかり防衛意識を高めていくことが大切だと思います。

株式会社赤井事務所(Akai探偵事務所)代表、Akai探偵スクール所長。日本で初めて浮気調査の「完全成功報酬」を導入、また盗聴発見で初めてスペクトラムアナライザーを使用するなど、低価格と高い調査力に自信あり。メディア出演、映画やドラマへの機材提供も多数。公式サイト