BUGY CRAXONE BUGY CRAXONE

今年結成20周年を迎えた4人組ロック・バンドBUGY CRAXONEがベスト盤『ミラクル』を1月18日にリリースした。2007年に怒髪天の増子直純が主宰するレーベル「Northern Blossom Records」に所属し、今年で10年という節目にメジャーレーベルに移籍。結成20周年と、メジャー移籍というふたつの大きな出来事を迎えた現在の気持ちを、ボーカルのすずきゆきことリーダーでギターの笈川司に聞いた。

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メジャー移籍の経緯について聞くと「今までいた増子さんのレーベルでの活動も充分いろんな刺激を受けながらやれていたし、特に別の場所に移ると想像もしてなかったんですけど、きっとまわりのスタッフがそう思ってくれるということは、そこに伸びしろというか、そっちで経験することが私たちに必要なんだと受け取りました」(すずき)。「広がっていける可能性があるなっていう感じがして嬉しかった」(笈川)との見解。

ベスト盤には、新曲3曲、これまでのアルバムに収録された楽曲の再録5曲を含む全16曲を収録。「もともと20周年に向けて新曲を出そうって決めてた。今回のリリースをベストにしようと言ってもらえたときに、15周年のときにそれより前の分は出したので、増子さんにお世話になった10年間のあとに、今のライブで演ってる曲がメインになるベストを作れるというのは結構いいなと思って。以前の音源じゃなくて、今の私たちが演っている音源として聴いてもらえるのもいいと思ったし、願ったり叶ったり(笑)」(すずき)。結成以来不動のすずき、笈川が、メンバー交代のあったリズム隊の旭司(b)、ヤマダヨウイチ(ds)という“今の4人”で録音することに大きな価値を感じている。「アレンジは特に変える必要はないんじゃないかと。その代わり今の4人で演奏したときに、どういうふうに走らせるのかに集中しましたね」(笈川)

そして11月19日(日)には東京・CLUB QUATTROで“100パーセント ナイス!”と題したワンマン・ライブに挑戦するという。「現状、私たちがQUATTROでワンマンするのはすごくたいへんだから、いくら20周年とは言え、そんなに無理せず、他にもやりたいこと、やれることもあるし、という意見もあったんだけど、メンバー全員が『いや絶対トライした方がいい』って。そういう意見がバンドから出てくるのがすごくよかったなと思えた」(すずき)

2000年2月に挑戦したものの辛酸をなめたというQUATTRO公演のリベンジに挑む彼ら。ベスト盤で“今の4人”が奏でるベストな演奏をじっくり聴き込んで、11月のQUATTROにぜひとも足を運んで欲しい。

取材・文:浅野保志(ぴあ)