柊子  撮影:石阪大輔 柊子  撮影:石阪大輔

柴田よしきの同名小説を原作とした舞台『猫は毒殺に関与しない』が、2月23日(木)に開幕する。主演は、NHK連続テレビ小説「まれ」(矢野陶子役)、ドラマ「99.9」(谷繁美代子役)などに出演する柊子。演出は俳優の嶋尾康史。

舞台『猫は毒殺に関与しない』チケット情報

主演を務める柊子に話を聞いた。

主演の柊子、演出の嶋尾をはじめとする馴染みのメンバーで年1回上演してきた“アトリエ公演”を「Team337」の公演として初めて上演する今作。昨年12月に上演した大阪公演の感想を聞いてみると「Team337としての旗揚げ公演ということで力を入れて臨みました。これまで毎年やってきたけれど、ここで新たにステップアップするつもりで迎えた公演だったので、初日のドキドキは例年以上でした。そんな中、たくさんのお客様が連日観に来てくださって、満員御礼という言葉がピッタリで。『すごく面白かったよ』という言葉をいただけたので、自信を持って東京公演に臨めると思っています」。

原作は、1998年から続く柴田よしきの人気推理小説「猫探偵正太郎シリーズ」の最新作。作家の桜川ひとみが愛猫の正太郎とともに事件の解明に挑むシリーズで、柊子はその桜川ひとみを演じる。読書好きの柊子は、だからこそ小説の舞台化にプレッシャーを感じたという。「本って読む人それぞれの世界があるじゃないですか。しかも長い間愛されているシリーズですから、それをいざ自分がってなると…。なんとか世界観を壊さないようにと意識することしかできないなって」。そんな中での役作りは苦しんだそうだが「大阪公演には原作を読んできてくださった方が結構いたんですけど『面白かった』ってすごく言ってくださって。あと、本を買って帰ってくださる方もたくさんいました」。劇場で販売していた原作が完売したという事実が、舞台の面白さを物語っている。

東京公演の舞台である赤坂RED/THEATERは柊子にとって憧れの劇場。「空気感がすごく好きなんですよね。温かな感じがするし、距離感も遠すぎず近すぎずというか。なんかほっとする空気感なんです。最近、用もないのに前を通りますよ。『私、ここに出るんだ』と思って(笑)。自分があの舞台に立つ日がこんなに早く来るなんてって…話してるだけで鳥肌立っちゃいます。だから今回の東京公演は特別です」。

「原作を読んだことある人にもない人にも楽しんでいただける自信があります!」(柊子)という公演は2月23日(木)から26日(日)まで、東京・赤坂RED/THEATERにて。

取材・文:中川實穗