子どもが幼稚園や保育園を卒園し、小学校への期待や憧れを抱き、真新しいピカピカのランドセルを背負って、はしゃいでいる姿は微笑ましいものです。

親としても「これからは小学生か~」と、子どもの成長を実感するのではないでしょうか。

桜が咲くころ入学式を迎え、ピカピカの1年生として、これから過ごす6年間に夢と期待を抱き、ニコニコ顔となる子どもの姿を見ていると、幸せいっぱいになりますよね。

しかし、そんな幸せとは逆に、この頃不安や緊張感を抱くのが「PTA」です。

PTA活動に対して良い印象を持っている人はそんなに多くなく、「何だか面倒くさそうだし嫌だな~」「女性ばかりだし、馴染めなかったらどうしよう」「仕事をしていて役員なんかになったらやり切れるだろうか」など、どちらかというと悪い印象を持っている人の方が多いのではないでしょうか。

これだけ育児分担制が一般化している社会の中、PTAだけは「女性がするもの」というイメージが根強く、女性特有の世界を持っているのがPTAです。

良いイメージがない中、「子どものためだから仕方ない」と割り切り、活動に参加できる人は良いのですが、不安感や緊張感のあまり、うつ病を発症させてしまうきっかけになる人がいます。

ここではそのような状態のことを、「PTA鬱」と呼ばせて頂きますが、PTA鬱にならないためには、「PTAに対する考え方を変える」ことが大切です。

そして、もう1つ「上手な立ち回り方」をマスターすれば、意外と苦痛にはならずに参加できます。

実際にPTA役員の中心人物となっていた経験がある著者と、PTA役員経験者へのヒアリングを元に、PTA活動が苦痛ではなくなる思考や立ち回り方についてお伝えします。

最近のPTA役員決めの実情とは

PTAで最も苦痛を伴う事と言えば、「役員決め」です。

ボランティア感覚で子どものためになるなら、と積極的な人もいるでしょうが、ほとんどの場合、出来るものなら役員は避けたいと思っているはず。

「誰か立候補してくれないかな~」と周りの様子を伺いながら、「誰も立候補しなかったらどうなるのだろう」と、毎年のようにこの役員決めは憂鬱になりますよね。

しかし、最近の傾向として、低学年(1年~3年)のクラスでの役員決めは、積極的に立候補をする人も多く、スムーズに役員決めが行われるケースも多くなっています。

ですが、高学年(特に6年生)のクラスでの役員決めがなかなかスムーズにいかないケースが多いのが実情です。

その背景には、「子どもの中学受験」というものがあり、高学年になると塾通いなどのサポートを要するため、そこに専念するためPTA活動をやりたがらないという傾向があります。 

6年間もあれば一度は何かしら役員やら委員をしなければならず、どうせやるなら低学年のうちにやってしまおう、という考えから、低学年の役員決めはスムーズにいくということです。

ですから、高学年のPTA役員決めは難航する傾向にありますが、皆がPTAに対する考え方を少し変えれば、このような現象もなくなるのではないかと、役員経験者は声を揃えて言います。