左から、藤沢文翁、吉田良一郎、レイチェル・チャン 左から、藤沢文翁、吉田良一郎、レイチェル・チャン

毎回、人気声優陣が参加し新感覚の音楽朗読劇を繰り広げる“シアトリカル・ライブ”の第3弾「シアトリカル・ライブ版 義経千本桜」が5月に上演される。それに先がけ3月4日に原作・脚本・演出を務める藤沢文翁と、音楽監督を務める吉田良一郎(吉田兄弟)によるスペシャルトークショーが行われた。

「シアトリカル・ライブ版 義経千本桜」チケット情報

イタリアンレストランで開催されたトークショーは、ふたりの“飲み仲間”でもあるレイチェル・チャン(J-waveナビゲーター)が進行。食事とお酒を楽しみながらアットホームな雰囲気の中で行われた。

最初の話題は藤沢と吉田の出会いに。作品としては、戦国ブログ型朗読劇「SAMURAI.com 叢雲-MURAKUMO-」(2012年/吉田は音楽で参加)だが、もともと藤沢が吉田兄弟のファンだったことや、そのきっかけなども披露。「口だけのファンじゃない!」と言う藤沢に、吉田も「この場面では吉田兄弟のこの曲がいいとか、こんな風に作りたいとか、注文が詳しくくるんですよ。聴いてるんだなって」と太鼓判。吉田が最初に参加した理由を「朗読劇ということで面白いな、と。和楽器だけでできるということに興味がありました」と明かした。

続いてふたりが再共演した本シリーズ第2弾「Relic ~tale of the last ninja」(2016年)の製作秘話に。吉田が音楽監督として「今までにないことを絶対やりたい」と藤沢に提案したことや、「戦闘シーンで三味線がジャンジャカ弾けるのが嬉しかった」と振り返る。今作で再びタッグを組むことについて藤沢は「お互いそれぞれの場所で成長しているので、また違うぶつかり方がしてみたいなと思って。前作は戦闘シーンがたくさんあったんですけど、今作はどちらかというと情緒的なところがある。良さん(=吉田)の作品って心情に訴えるものがあるので、今回はそんな一面を前に出したい」。吉田は「今作の時代に三味線はまだないんですよね。琵琶の時代なので、その難しさを言ったら(藤沢は)『がんばってね』って(笑)。でも僕の得意としている津軽三味線でメロディアスなところを入れていこうかな」と構想を語った。

その後もさまざまな話題で盛り上がり、終盤には吉田による津軽三味線の熱い生演奏も! 『彩雲』を披露し感動の拍手が沸き上がった。

藤沢「今回お見せしいたいのは超絶技巧。良さん率いるバンドのみなさんの超絶技巧、トップレベルの声優による渡合をぜひ生で観ていただけたらなと思います」

吉田「日本人だからできる内容、世界に誇れる文化だと改めて感じています。声優さんの声の波動だったり、日本人だからできるストーリー、音楽を改めて感じてほしいなと思います」

「シアトリカル・ライブ版 義経千本桜」は5月27日(土)・28(日)、東京・品川ステラボールにて上演。チケットの一般発売は3月25日(土)午前10時より。

取材・文:中川實穗