鏡で全身を見直すように、家計も美しくキープして

――家計ノートは全身を映す鏡である、ということですが、全身チェックして“家計美容”を維持する際の特に気をつけるべきポイントはどういったところでしょうか。

大場「家計ノートは世帯の経済活動の記録ですから、それを読み解けば自ずとその姿が浮かび上がってきます。日々の積み重ねがあって今があるわけですから、当たり前といえば当たり前なのですが、本当によく映る鏡だと思います。

私たちは鏡を見ない日はありませんよね。特に女性は鏡を見ながらスキンケアをしたりメイクをしたりします。自分の美容に気遣うように、家計も美容をすれば素敵な生活ができるのではと思い、これを『家計美容』と名付けてみました。

家計美容の実践方法は、自分に施す美容方法と同じです。

  1. ダイエット(不要なものは買わない)
  2. デトックス(不要なものは捨てる)
  3. メイク(家計ノートをナチュラルに読みやすく整え、どすっぴんの過少申告・厚化粧の粉飾はしない)
  4. スキンケア(ホワイトニングで透明性ある家計ノートの記帳を維持し、保湿力を高め潤いある暮らしをキープ)

この4つを心がけ、生活の「さっぱり」と「しっとり」を実感することを目指します。

家計美容の『さっぱり』は、不要なものがなく身の回りがきれいに片付いている様子です。『しっとり』は、納得のいく買い物や行動ができて心満たされている様子です。この2つを同時に実感することで素敵な生活がおくれているといえます。

どちらも感じられない場合は、4つのすべてのケアを直ちに行う必要があります。今の状態だとココロもフトコロも余裕がなくつらいのではないでしょうか。

しっとりが感じられない場合は、節約のし過ぎでココロが荒れている恐れがあるので、保湿力を高めるケアに努めましょう。

さっぱりが感じられない場合は、気の向くままに散財している恐れがあるので、ダイエットとデトックスをしましょう。

家計美容は自分の美容と意識することは同じです。金銭感覚を磨いて美意識も高める。同時並行でできるといいですね。」

 

家族で共通目標を持ち、楽しく予算編成を

――家族全員で閲覧することをオススメされていますが、子どもにも家計を明かしている家は多くはないような気もします。配偶者だけでなく子どもにも家計を意識させることのメリットはどうお考えですか。

大場「家計ノートを作るときに、家族と会話しながらレシートを貼ったり、集計があっているかチェックしてもらったり、思い切ってオープンにすると家族の共通目標を持ちやすくなります。例えば、貯蓄が必要であるという共通認識を持てば、一致団結して賢い買い物を心がけるようになるでしょう。

お子さんには、家計ノートを通して金銭感覚を身につけさせましょう。学校では教えてくれないおカネを稼ぐことの大変さ、おカネを使うことのありがたさを学ぶことができます。

お子さんに家計ノートをオープンにする際の最大の注意点は『他人に決してしゃべってはいけない』と約束することです。ここから信頼できる家族関係が構築されているか試されますね。」

――年次チェックのあとに翌年の予算編成をするというのは家族でやってもおもしろそうだと思いました。予算編成のコツや注意すべきポイントを教えてください。

大場「年次チェックが終わるころには、その年の経済活動について十分に反省していると思います。その反省を生かして次のステップ、次年度の予算編成を行います。

予算編成は、Plan・Do・SeeのPlanの部分です。これは、大まかな計画で構いません。収入はコントロールできませんから、支出の予算を考えます。

家電の買換え時期にきているものがないか、家賃の更新があるか、教育費はどれだけ増えるかなど、年間の支出額を過去の経験とこれからの予定から導き出します。ただし、この予算編成は、ぎちぎちにきつくする必要はありませんし、予算どおりに行動しなければならないものでもありません。

家族で予算編成をする時は、少し夢のある内容を盛り込んだ方が前向きで楽しい生活が送れるのではないでしょうか。例えば、夏休みのレジャー費や記念日のディナー代などココロが潤うような予算を組んでみてください。みんなでわくわくしましょう。そしてその予算は実現可能なものにしてくださいね。

『節約をする』という意識ではなく、『楽しく賢くおカネを使う』ことを心がけることで、いつの間にか貯蓄が増えていることに気づく日がやってきますよ。

節約というとちょっとムリをするようなイメージもありますが、楽しく賢くお金を使うことであれば、誰でもできそうな気がしますよね。

今までよりちょっと意識的に家計に目を向けることが、その第一歩。

『レシートを貼るだけで5000万貯まる家計ノート―世帯年収500万・貯金月10万で実現!』を読んで、日々の家計ノートの付け方はもちろん、この先の人生のライフプランまで含めて、この春じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

エディター&ライター。エンタメ誌などの編集を経て、出産を期にライターに。ミーハー精神は衰えないものの、育児に追われて大好きなテレビドラマのチェックもままならず、寝かしつけたあとにちょこちょこと読むLINE漫画で心を満たす日々。