日立のスマートプロジェクターを使った会議

「会議」というと、向き合って話し合う光景を想像するかもしれないが、ひとたびモニタやスクリーンに資料が映ると、そちらに視線が集まってしまう。しかし、日立のスマートプロジェクター「SP-1J」を使うと、資料を投影しながらでも向かい合わせで会議ができるのだ。向かい合わせの状態のまま、資料が見られれば、会議の環境は変わる。そこで、設置や使用方法、画面の表示などの使い心地を、「SP-1J」の実機を使って検証してみた。

いつもの会議風景を一新

会議資料は、通常、プリントアウトを配布するか、スクリーンに表示する。話に集中してもらいたい場合は、スクリーンを使うことになるだろう。

画面を壁に投写するタイプのプロジェクターを使えば、費用を抑えながら大きな画面で共有できるが、部屋を暗くして一点に注目が集まってしまうと、会議というより上映会のようになってしまう。

日立マクセルのプロジェクター「SP-1J」は、机に画面を投写するタイプ。明るい室内でも映りに問題はなく、視線を少し下げるだけで資料が確認できる。何より、プロジェクターで投影しながらでも、向かい合ったまま会議を続けられる点が魅力だ。

机をスクリーンにする超短投写を実現するのはココ

本体は波を打っているようなフォルムで、使っていない時はレンズがどこについているのかわからない。置いてあるだけでは、すぐにプロジェクターと気が付かないので、机に置いたままにしても圧迫感はない。小型で軽量なので、持ち運びも便利だ。

投写距離はボールペンが一本入る程度の超短投写で、スクリーンの大きさは36型と大きめ。会議室や応接用の机といった限られたスペースで使用できるので、プレゼンテーション、接客応対など、用途の幅は広い。

この超短投写で大画面を可能にするのが、ふたを開けると現れるレンズと、ふたの裏についている鏡だ。よく見ると大きく湾曲しており、発光と反射の角度を調整している。綿密に計算された独特な設計が、小型・超短投写・大画面を実現した。

設置・接続のハードルが低い

セッティング方法は電源ケーブルと、映像入力だけ。HDMIやUSBなど、豊富な接続端子も備える。特徴的なのは、USBメモリから直接画像を表示できる機能。PCを使わずにプレゼンテーションができるので、ノートPCなどを持ち運び、接続する手間がかからない。

 Miracastに対応する端末なら、スマートフォンからも直接資料を投影可能。iOS端末などのMiracastに対応していない機種は、アプリを使って接続する。また、市販の無線ドングルを使えば、iOS端末でもアプリをインストールすることなく、ワイヤレスで画面のミラーリングができる。さらにケーブルでもスマホと接続できるなど、端末や機種を選ばず、柔軟に利用できる点は便利だ。

未来の会議を先取り

このほか、好奇心をくすぐるのはスライドジェスチャー操作。きょう体の前で手を左右に振ると、スライドを送る、戻るなど、簡単な操作が可能。端末を介さずに投写された画面を手で直接操作できる機能は、直感的に利用できるため、将来普及していくかもしれない。

小型ながらも多彩な接続方法に対応し、机をスクリーンに変えたり、画面を直接操作できたりと、便利な機能を数多く搭載し、便利な「SP-1J」。暗い部屋で終わりの見えない会議に暗い気持ちになるのではなく、最新技術を駆使した明るい部屋で向き合いあえば、会議は今より効率的になるだろう。