環境省が中心となり、宅配便の再配達防止を呼びかける

環境省は3月29日、宅配便の再配達による環境負荷の増加や社会的損失を防ぐため、「COOL CHOICE できるだけ一回で受け取りませんかキャンペーン~みんなで宅配便再配達防止に取り組むプロジェクト~」を開始した。あわせて、「COOL CHOICE」のWebサイト内に特設ページをオープンした。

地球温暖化防止を目指す、山本環境大臣をチーム長とした「COOL CHOICE 推進チーム」のプロジェクトの一環。キャンペーンには、103の団体・企業が賛同し、経済産業省、国土交通省と連携しながら、インターネット通販の普及とともに社会問題となりつつある、宅配便の再配達問題の解決を目指す。

賛同企業は、ヤマト運輸、佐川急便、日本通運、日本郵便などの宅配事業者、物流業者をはじめ、鉄道各社、アスクル、アマゾンジャパン、上新電機、楽天、ローソン、ヤフーなどの流通・小売関連、メーカー、銀行まで多岐に渡る。

3月29日には、キックオフイベントを開催。山本環境大臣は、挨拶のなかで、「宅配便のうち約2割が再配達されており、年間9万人相当のトラックドライバーの労働負担、年間約42万トンのCO2排出増をもたらしていると推計されている」と現状を説明し、再配達を減らす取り組みの重要性を訴えた。

今後、特設サイトで、各事業者の取り組みや、できるだけ1回で受け取る、1回での受け取りが難しい場合はより少ない回数で受け取るといった、実践的な宅配便再配達防止の方法などを紹介する。具体的には、「配達時間帯の指定」「受け取り場所の指定」の2つを挙げている。

YouTube上で、「COOL CHOICE」のイメージキャラクターを活用した「COOL CHOICE MOE 萌えキャラクター3DCG 動画:再配達防止編」と題した動画も公開している。環境省では、呼びかけだけではなく、関係者と連携して、宅配ボックスの設置など、環境整備にも取り組む。