サクサク、ふわふわの干しタラと野菜たっぷりの玉子焼き

「ジョンイル・シュポ」の韓国式玉子焼(ケランマリ)6,500ウォン

日本でいえば「角打ち」に当たるのが全州のカメクだ。

カメクのカはカゲ(店)の頭文字、メクはメクジュ(ビール)の頭文字。

食料雑貨店が店内で客にビールを飲ませていたが、それが流行って椅子やテーブルを置くようになって居酒屋化が進み、いつのまにか居酒屋8、食料雑貨店2くらいの割合になった例だ。

カメクのような店は全国にあるが、全州では干しタラ(ファンテ)を炙ったものでビールを飲むのが基本スタイル。

「ジョンイル・シュポ」の炙り干しタラ(ファンテ)は10,000ウォン、ビールは1本2,500ウォン

一番の人気店「ジョンイル・シュポ」では、もともと質のよいタラを使っている上に、身をよく叩いてあるので、割ると粉を吹くほど。

その粉が口中の水分を一気に奪う。そこにビールを流し込む。またタラを噛む→ビール。このローテーションが楽しい。

ファンテに次ぐ人気メニューが韓国式玉子焼き(ケランマリ)。

玉子がたっぷり使われていて、中にはネギやニンジン、青唐辛子など野菜のみじん切りが入っているのでとってもヘルシー。

 

ジョンイル・シュポ
全州市完山区慶園洞3街13-12  TEL:063-284-0793
15:00~01:30  日曜休

飲んだ翌朝は豆モヤシのスープ

韓屋村にある「サンベッチッ校洞直営店」の豆モヤシスープごはん6,000ウォン

ただ飲ませるだけが全州ではない。翌朝の二日酔いのケアまで万全なのがすごいところだ。

韓国は各地に特徴のある二日酔い解消料理があるが、全州のそれは豆モヤシのスープごはん(コンナムルクッパ)。

全州を中心とした全羅北道の名産である豆モヤシは、アルコールを分解するアミノ酸の一種であるアスパラギン酸を多く含むため、二日酔いの妙薬として知られている。

全州にはその専門店がいくつもあり、なかには全国でチェーン展開している店まである。

豆モヤシのスープなんてあっさりし過ぎなのではと思われるかもしれないが、イリコや牛肉でダシをとっているので、上品かつしっかりとした旨味がある。

唐辛子も適量入っているので、すするたびに汗が噴き出る。いわば食べるサウナだ。

 

サンベッチッ校洞直営店
全州市完山区校洞126-5 TEL:063-232-0307
24時間営業 無休

鄭銀淑:ソウル在住の紀行作家&取材コーディネーター。味と情が両立している食堂や酒場を求め、韓国全土を歩いている。日本からの旅行者の飲み歩きに同行する「ソウル大衆酒場めぐり」を主宰。著書に『美味しい韓国 ほろ酔い紀行』『釜山の人情食堂』『韓国酒場紀行』『マッコルリの旅』など。株式会社キーワード所属。