映画『孤狼の血』の製作発表会見が3日、東京都内で行われ、出演者の役所広司、松坂桃李、真木よう子、石橋蓮司、江口洋介と白石和彌監督が出席した。
柚月裕子氏による同名小説を映画化する本作は、昭和63年の暴力団対策法成立直前の広島を舞台に、信頼と裏切り、暴力と欲望、正義と非道の境界線を超え、警察あるいは暴力団という組織にいながらも“誇り”を懸けて生々しく、荒々しく生きる男たちを描く。
4月中旬に広島県呉市でのクランクインが予定され、全編広島での撮影となる。主人公で呉原東署捜査二課主任の大上章吾を演じる役所は「今は呉弁に悪戦苦闘しています。関西弁はテレビでもなじんで耳に入ってくるので、アクセントの位置によっては、ついつい広島弁が関西寄りになってしまう。広島の人にひんしゅくを買わないよう、クランクインまでにマスターしていこうと思っています」と意気込みを語った。
大上とコンビを組む日岡秀一役の松坂は、役所とは大和ハウスのCMシリーズや映画『日本のいちばん長い日』でも共演している。
役所は「某CMでやっているプロダクションの社長としては、とても頼りになるタレント。普段はとても好青年で、以前は終戦間近の私の部下の青年将校をやっていましたが、映画の中の(松坂の)丸刈り頭を見ながら役作りができたような俳優さんです」と松坂への信頼感を語った。
松坂も「一番最初の出会いは某CMの最初のシリーズ。初めてお会いして、言葉にできないような存在感とオーラみたいなものがありました」と振り返り、「今回はバディ(相棒)として作品の中で生きられることを幸せなことだなと思っています。楽しみでしょうがないですし、必死に役所さんに食らいついていこうと思います」と語り、瞳を輝かせた。
また、この春に新生活を迎える新入学生や新入社員に向けて松坂は「この作品を読んで僕はとても胸が熱くなりました。新しい世代の方が違う環境に行く時、そういった熱い気持ちを持って、目の前にあることに向き合ってもらえれば」とエールを送り、役所も「アウトローばかりだけど、この映画を見て自分なりの正義を感じて勉強してほしい」とメッセージを送った。
映画は2018年春に全国ロードショー。
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