まだ最初の妊娠をする前、旦那と結婚する前の20代前半ごろから、年上の知人の集まりなどで

「○○さんって不妊症治療でなかなかお子さん出来ずにいるんだって…」という会話などをよく耳にしてましたが、

(へぇ~…そっか、だからまだあの夫婦は子供いないんだ…ふ~ん、なんか大変だな~…)

くらいにしか思ってなかったのです。


同じ女性でも、将来自分の子供が欲しいと思ってはいても、

『まぁ自分は不妊症にはならないだろう』と他人事のように感じていました。

その時の感覚を覚えているのでよけいに、旦那がイマイチ深刻になっていないのは不妊症に対してどこか他人事のように考えているからだろうと思ってしまっていました。

相手の気持ちはその相手と全く同じ状況にならないと分からない。
万一なったとしても人は感じ方がそれぞれ違う。

そんな当たり前な現実のなかで、いったいどうやって『妥協点』を見つけたらいいのだろう?


今までずっと他人事として聞いてた手前、その罪悪感から友人・知人に相談できなかったワタシは2~3ヵ月に1度おとずれる不育症の定期健診の時に勇気を出して聞いてみました。

焦るワタシ、旦那に温度差があった本当の理由


「せ、先生あのぅ、不育症と全然関係ないんですけど、なかなか妊娠できないから自分って不妊症かなって不安で…」


すると先生は一瞬キョトンとしたのち、優しく微笑んで、

「そっか、Chaccoさん的には焦りがあったのね。いや~私的には不妊症の要因は現段階であまり感じられないから、ゆっくり自然妊娠を狙っても全然大丈夫だと思うんだけどね?」

と言ってくれました。


「ええ~!?でも、もうすぐ29歳だし…25歳の時に不育症だってわかったとき『病気ってあんま年齢関係ないかも』って不安になったんすよ!確かに自然妊娠でこのまま様子みていけたらいいですけど…もうあれから3年経ったし、それでこの先もし後悔するようなことがあったらって考えると…だ、男性不妊だったらなおさら…ゴニョゴニョ…」


「あはは!Chaccoさん心配症だもんね(笑)う~ん、そうだな~…こうしません?
30歳になっても妊娠してなかったら夫婦で一緒に不妊症検査受けるっていうのは」


「…!!」


ワタシは目からウロコで一瞬フリーズしてしまいましたが、

なるほどなぁ…と感じて、その晩まんま同じセリフを旦那に言ってみました。


「あの~…ワタシが30歳になっても子どもできてなかったら一緒に検査してくれる?」


すると旦那は「あっ、いいよ~!うん、それだったら受けるのもイイかもね!」とビックリするほどあっさり承諾。


あ、別に検査が嫌だったり自分のヨメが不妊症だって分かることが嫌だったりしたわけじゃなかったのね…と一安心しました。


旦那はきっと『不妊症かもしれないという想像でピリピリしてたほうが辛いだろうから励まそう』と思っててくれたんだ。

そして『30歳までに~という期限を決めればそれまでは穏やかに過ごせるだろう』と感じてくれたんだろうと今ではわかります。


こういったデリケートな問題こそ、明確な『期限』を設けて『二人の共通期間』を作るのが効果的だったんです。


ちなみに我々、鈴木夫婦は『同棲して1年たったら結婚するかしないか答えを出しましょう』という約束で一緒に住み始めたり(結局その4ヶ月後に入籍したんですが…)

『生理前一週間はPMSで何やってもイライラするから生理開始までケンカはやめよう』とか、

他にも、『きんちゃんが小学校に上がるまでに2人で仕事頑張って○○円までお金を貯めましょう』と目標を掲げたり


夫婦でも違う人間、違う価値観で一緒にいるので、せめて同じ方角を向いていたいと願い、前からやっていたことでした。


このおかげで、『不妊症かもしれない不安』の温度差は解消され、ワタシも

「気持ちよく協力してくれるんなら同じ熱量で取り組んでもらわなくてもいっか~。二人同時に深刻になってても意味が無いしなぁ~(笑)」…と、達観できるように。


その後生理が来て

「また妊娠できなかったぁぁぁ~~!やっぱ不妊症かもぉぉぉ」とワタシが嘆くたび、

「大丈夫だよ!もし心配でもChaccoが30歳になったら検査しよ!」と旦那から言ってくれるようになり、

その会話ができるだけでもワタシのストレスは半減しました。


男性には感情論よりも『数字と確実なデータ』から話した方が視点を合わせやすいのかなぁ~と思ったので、

ぜひこの『期間設定アプローチ』…よかったら試してみてください!

つづく

 大手出版社から単行本を数冊発表し、現在は休業中の(元)漫画家。アシスタント業をメインにしながら、主婦業とお母さん業でも大忙しの毎日。夫である鈴木妄想とオタクトークで燃え上がるのも日課。息子の笑顔と各国アイドルのPVを見て癒されている。

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