保護者間のコミュニケーションをストレスなく乗り切るコツは?

PTAに関して伺った意見の中で、大変だったと答えた方の理由として、「仕事や介護がある」という時間的な問題以外に、「人との付き合いが苦手でストレス」「付き合いがめんどう」といったコミュニケーションに関する問題も多く挙げられていました。

「人付き合いが苦手なのにPTAになってしまった…」と不安に思っているママに、これからのPTA活動や保護者同士のコミュニケーションをできるだけストレスなく、良好にするコツについてお伝えします。

1. 自己開示をする

もし人付き合いやコミュニケーションが苦手で不安に思っているなら、あえて最初の自己紹介の段階などで、「実は私、人付き合いが苦手で、すごく緊張しています」と伝えましょう。

自分の弱点や欠点をあえてさらけ出すことを、心理学で『自己開示』といいます。自己開示をすると、心がとても楽になります。また、人は、自己開示をしてくれた人には「力になってあげたい」と思うものです。そして、「自分も心を開こう」と思います。

2. “自分”ではなく“相手”に焦点を当てる

人付き合いやコミュニケーションが苦手な方は、何気ない雑談のときなど、「なにを話そう?」と、自分が話すことに意識を向けてしまいがち。

しかし、コミュニケーションは、『後出しジャンケン』がうまくいくコツです。“自分がなにを話すか”に焦点を当てるのではなく、まずは“相手に話してもらうこと”に焦点を当てましょう。人は、自分の話に耳を傾けてくれる人に好感を持ちます。

3. 感謝の気持ちを伝える

仕事や介護などで、事情があって参加できないときなども出てくるでしょう。そんなときは、「すいません・・・」と謝るだけでなく、「ありがとうございます!」「助かります!」と感謝の気持ちを伝えましょう。

「○○さんのおかげで助かりました」など名前を言いながら伝えると、相手の承認欲求がより満たされます。謝るだけでなく、上手に感謝できる人が、人の心を掴むのです。

まとめ

PTA活動は本当に大変です。今の時代に合うように、制度自体、見直していかなければならないでしょう。

しかし、大変なことだけでなく、みなさんの意見にもあったように、メリットもたくさんあります。今回、PTAになってしまい不安に思っていらっしゃるママがいたら、どうかプラス面にも目を向けてみてほしいと思います。

そして、もし「今回PTAに選ばれなくてよかった~」とホッとされているママがいたら、今回PTAになってくれたママには、行事などで「お疲れ様です」「いつもありがとうございます」などと声をかけてほしいと思います。

私自身、昨年、幼稚園で役員をはじめて経験して、縁日の準備や運動会のお手伝いなどをしていたときに、他のママさんたちの優しい言葉に、とても励まされ、嬉しい気持ちになりました。

仕事、介護、一人親…みんななんらかの事情を抱えながらも、「子どもたちのためなら」「学校(幼稚園)のためなら」という気持ちでやっているということを、忘れないでいてほしいと思います。

3万人を超える人の悩みを解決するコーチ&カウンセラーとして活躍。 2010年、その経験を活かしてコミュニケーション心理スキルを紹介する、コミュニケーションライターとして独立。一般社団法人日本聴き方協会認定シニアインストラクター・認定シニアカウンセラー。 [ブログ]