ワコムは、7月10日、液晶タブレット「Cintiq(シンティック)」シリーズにマルチタッチに対応した24.1型の「Cintiq 24HD touch」と21.5型の「Cintiq 22HD」を追加し、7月26日に発売すると発表した。

ジャパン・アジアパシフィック統括本部 タブレット営業本部の米嶋貢本部長は「『Cintiq』シリーズは、2001年に発売を開始したプロ向けの液晶タブレット。『Cintiq』製品をご利用いただくメリットは、紙と鉛筆と同じように、液晶ディスプレイ画面に直接描くことができること。弊社は、創業当時から紙と鉛筆のように扱えるデジタル製品を目指して、液晶一体型ペンタブレットの開発にこだわり続けてきた。発表する2製品は、デジタル制作のワークフローを幅広くサポートできるものだと思っている」と製品開発にかける熱意を語った。

「Cintiq」シリーズは、これまで12型の「Cintiq 12WX」、21型の「Cintiq 21UX」、24型の「Cintiq 24HD」の3機種を発売してきた。今回、21型の「Cintiq 21UX」の後継機として21.5型の「Cintiq 22HD」を、24型の「Cintiq 24HD」の上位モデルとして24.1型の「Cintiq 24HD touch」を発売し、全4機種で展開していく。

「Cintiq 24HD touch」は、1920×1200ピクセルの24.1型WUXGAの液晶ディスプレイにマルチタッチ・ジェスチャー機能を搭載。指先で拡大・縮小、回転、スクロールができ、ペン入力とタッチによる画面操作を直感的に行うことができる。

Adobe RGBカバー率97%のパネルを採用し、色の表現力を高めた。DisplayPort使用時の表示色は10億7374万色。ハードウェアキャリブレーションを備え、高精度なカラーマネジメントができるほか、カラーキャリブレーションソフト「Wacom Color Calibration」とディスプレイコントロールソフトが付属する。

水平に近い角度からほぼ垂直までの角度を設定できるスタンドを採用し、描画から色の確認まで、それぞれの作業に適した姿勢に合わせて調整することができる。このほか、タッチホイール、ファンクションキーなど、作業効率を高める「エクスプレスパッド」を左右両サイドに配置した。ワコムストアでの価格は32万8000円。

「Cintiq 22HD」は、1920×1080ピクセルのフルHDワイド液晶ディスプレイを備え、Adobe RGBカバー率は72%。ショートカットなど、頻繁に使うキー操作を設定できるファンクションキーをディスプレイ左右に合計16個配置し、効率よく作業ができる。また、ファンクションキーを使用する際の手の位置に合わせてキーの裏側に2個の「トラックパッド」を搭載。画面のズーム、ブラシサイズの変更、レイヤー切り替え、カンバスの回転など、指一本で切り替えながら簡単に操作できる。

角度調整だけではなく回転も可能なスタンドを採用し、カンバスを回転させるようにして本体を回転させ、好みの姿勢で描画することができる。ワコムストアでの価格は19万8000円。