「赤ちゃんがほしい。けど、なかなかできない……」そういうお悩みをお持ちの方が多くなっている昨今。『妊活』という言葉も、よく目にするようになりました。

もしかしたら、両親や義両親に「そろそろ孫の顔が見たいわ~」なんて言われて、プレッシャーを感じている方もいらっしゃるかもしれません。

妊娠に関する悩みは、なかなか人に打ち明けにくいもの。ネットで検索をかけると、膨大な情報が出てきて、情報の取捨選択に困っている方も多いでしょう。

妊活……まず、何から始めれば良いのでしょうか?妊活をするうえで、忘れてはいけない大切なこととは?

不妊ジャーナリストであり、妊活イベントの主催や、『不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」』『妊娠力をつける漢方レッスン―不妊治療とのダブルパワーで妊娠に近づく!』など、数々の不妊治療本のプロデュースにも関わっている池上文尋さんにお話を伺いました。

1:妊活……まず何から始めればいい?

妊活には、年齢が大きく関わってきます。

特に、女性の年齢は大事です。なぜなら、卵子は加齢とともにどんどん少なくなり、衰えていくからです。

そう、卵子は老化するのです。

毎日作られる男性の精子と違い、女性の卵子は、お母さんのお腹の中にいる胎児期に一生分が作られます。その数は、700万個。

そしてそれは、この世にオギャーと生まれた瞬間には100万から200万個程度になり、初潮を迎えるころには30万個程度まで減り、その後年々減っていくばかりなのです。

なので、20代前半の女性と、30代後半の女性では、妊娠できる確率がまったく違ってくるわけです。また、女性の加齢とともに、流産率も高くなります。

妊活というと、「夫婦で排卵日に合わせて性交渉すれば、そのうち妊娠する」と考えている方は多いと思いますが、それは年齢によっては遠回りで時間の無駄になっていることがとても多いということです。

妊活に臨むなら、まずはこの事実をきっちり受け止めなければいけません。

そして、もし、あなたが35歳以上で、妊娠を希望しているのにも関わらず半年間妊娠しないのなら、早めに不妊治療専門のクリニックを受診したほうがいいでしょう。

40歳以上ならば、「妊娠したい」と思ったらすぐにでも受診したほうがいいです。

不妊治療には、基礎体温や超音波検査で排卵日を予測して性交渉をするタイミング療法から、排卵誘発剤を使って排卵をさせるタイミング療法、人工授精、体外受精、顕微授精……それぞれの夫婦の年齢や状況・状態に合わせたアプローチがありますが、加齢とともにできることや時間が限られてきます。

まだ34歳未満で、妊娠を希望してから1年未満であれば、排卵日に合わせて性交渉するというタイミング療法から夫婦で取り組んでみてもいいかもしれませんが、1年経っても妊娠しないようであれば、不妊治療専門クリニックを受診しましょう。

子宮内膜症や感染症などが原因で卵管が詰まっていて妊娠しにくくなっている場合などは、治療をすれば妊娠しやすくなることもあります。

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