給食のある園のママ同士が集まると、「うちの子、家では好き嫌いするのに、給食はペロリと食べるらしいのよね」という話題がよく出ます。

嫌いなはずの野菜や魚も、給食だとおいしく食べられるのは一体なぜなのでしょう。もちろん「友達といっしょだから」というのもあると思いますが、メニューや調理法にもヒミツはあるはず。

そこで今回は、5つの園の給食レシピをまとめた書籍『給食がおいしいと評判の 保育園・幼稚園の人気メニュー 毎日おかわり! かんたんレシピ』を参考に、子どもが進んで食べる食卓づくりのヒントを探ってみました。

1.野菜は細かくカットしてたっぷり使用

ページをめくってメニュー写真を見ると、まず、ほとんどのメニューに、複数の野菜がふんだんに使われていることに気づかされます。

たとえば家庭で麻婆豆腐をつくるとき、使う野菜といえば長ネギくらいですが、本書に紹介されている麻婆豆腐のレシピには、長ネギに加え、干ししいたけ、にんじん、ピーマンと4種類もの野菜が使われています。

もちろん、春雨サラダ、ひじきサラダ、わかめサラダ、いり豆腐などの副菜にも、複数の野菜が。

この「野菜の複数づかい」は、子どもたちに、多種の野菜を抵抗なく食べてもらう工夫であると同時に、料理を色鮮やかにおいしそうに見せるワザともいえるでしょう。

本書のレシピには、特に、にんじん、コーン、かぼちゃがひんぱんに登場するのですが、緑色が多いところに、アクセントとして赤や黄色も加わると、食卓がにぎやかで楽しげに見えるんですよね。

また、野菜をみじん切りや細切りにカットするのも、食べやすくするポイントといえそうです。さらに園では、年齢に応じて、具材をカットする大きさを細かく調整しているそう。

家庭ではそこまでの調整は難しいですが、子どもが家ではなかなか野菜を食べてくれないというママは、野菜をもう少し細かくカットしてみるといいかもしれません。

2.魚はしっかりめの味つけで臭みを消して

魚は、野菜と同じく苦手な子が多い食材です。何とか子どもに食べてほしいと、調理法を試行錯誤しているママも多いことでしょう。

給食では、どんな魚メニューが人気なのでしょうか。

本書に掲載されている魚レシピは、さけコーンマヨネーズ、まぐろの照り焼き丼、かれいのみそ漬け焼きなど、魚にしっかり味をつけたものが中心。

シンプルな塩焼きより、マヨネーズ味やチーズ味、醤油や味噌ベースの甘辛い味などにした方が、魚のクセや臭みが消えて子どもには食べやすいようです。

ほかに、しらす干しやじゃこを加えたごはんのレシピや、塩焼きにした鮭をほぐしてごはんに混ぜるワザも紹介されています。魚が苦手な子も、ごはんと合わせれば喜んで食べるかもしれませんね。

3.ひき肉を徹底活用!

大人になれば多くの人が大好きになるお肉ですが、幼児期には嫌がる子も少なくありません。小さい子の場合、味がイヤというより、噛みきれなくて嫌いになるケースが多いように感じます。

本書に載っているお肉メニューは、麻婆豆腐のほか、れんこん入りのミートボールやひじきバーグ、ボロネーゼパスタ、ミートグラタンなど、豚ひき肉や鶏ひき肉を使ったメニューが中心。

こま切れ肉を使用する場合も、さらに細かくカットして使うことが多いようです。

といっても、ひき肉やこま切れ肉を使った食べやすさ重視のメニューばかりではなく、なかには、骨付きのチキンやチャーシューなどの「がっつり肉メニュー」も。

まずは食べやすいひき肉でお肉のおいしさを覚えさせ、ときには食べごたえあるかたまり肉も登場させて、少しずついろいろな食感に慣らしていく…。

家庭でもぜひ実践したいワザです。

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